日光山 輪王寺2017年07月15日

日光山は輪王寺の山号ですが、明治の神仏分離令より前は東照宮、二荒山神社などの寺社を含めてそう呼ばれてました。 神仏習合の信仰が行われたいた地を無理に分離した為、輪王寺と東照宮の境目はいまひとつはっきりしていません。
歴史は古く、輪王寺は 766年に勝道上人によって 開山されたと伝わります。 霊場としては東照宮のはるか以前から栄えていたようです。
輪王寺は1999年に「日光の社寺」として世界遺産登録されています。

早朝8:30頃、東照宮側の駐車場に到着。
この時間帯だとまだガラガラですが、この辺りの駐車場は非常に混雑し、また道路の渋滞も激しいので早めに到着するのがお勧めです。
日光駐車場のバイク

日光火之番八王子千人同心顕彰之燈
駐車場から輪王寺に向かう途中、何気に目に入ったのがこの燈篭。
八王子千人同心は交代で日光の警備を勤めており、東京八王子からの移動回数は200回を超えます。 この燈篭はその功績を表彰し、昭和33年に建立された物です。
今でこそ鉄道や高速道路を使えば東京から日光への移動は数時間ですが、昔は徒歩で移動したので大変だったと思います。
日光火之番八王子千人同心顕彰之燈

輪王寺の三佛堂入り口付近の様子。
まっすぐ進むと東照宮、右に入ると輪王寺の三佛堂になります。
この時間帯だと観光客はほとんどいません。 静かな早朝に来て正解でした。
日光・輪王寺入り口付近

黒門
輪王寺の入り口ともいえる門で、天海によって創建されました。
天海が日光山の住職になったのは 1613年のようなので、創建年代はその辺りと言った所でしょうか? 案内板では明治の火災で唯一焼失を逃れた建物とされています。
輪王寺・黒門

三佛堂
日光に来たのは4年ぶりですが、前回同様、三佛堂はご覧の通り工事中。
2007年から3年の計画で三佛堂の部分修理(塗装や柱の根継ぎ補修など)が行われた際、オオナガシバンムシによる浸食被害が見つかりました。 被害状況が深刻で、解体修理する事になり、その工事が現在でも継続中です。 三佛堂の拝観は工事中でも可能で、修復工事の様子を見学する事もできます。
この建物は、明治4年の火災後にこの場所に移築された物のようです。
輪王寺・工事中の三佛堂

建物はだいぶ組み上がっている感じ。 完成は近いか?
輪王寺・工事中の三佛堂

輪王寺・工事中の三佛堂

護法天堂
三佛堂の裏手にひっそりと建っているこのお堂は輪王寺境内の中では一番古い物らしいです。 ただ、黒門の案内板では黒門の事を明治の火災で焼け残った唯一の建物と伝えています。 1619年に建立された建物のようですが、どこまで正確なのかはっきりしないです。
この建物では、個人の祈願成就の為の護摩焚きが行われていたようですが、護摩堂が完成したので現在はここでは護摩焚きは行われていないようです。
輪王寺・護法天堂

護摩堂
1998年の建物なので、かなり新しい建物です。 ここで1日3回の護摩焚きが行われています。 護摩堂には五大明王が安置されています。
輪王寺・護摩堂

相輪塔
護摩堂の前にある高さ15mもある青銅製の供養塔です。
徳川家光の発願によって天海大僧正が比叡山の宝塔を模して建てたものらしいです。
明治8年に二荒山神社付近からこの場所に移築されました。
でかいので目立ちますが、わざわざ近くまで来る人は少ないようですね...。
輪王寺・相輪塔

光明院稲荷社
紅葉シーズンに来るとすぐ近くのモミジが美しい、印象的な稲荷社です。
弁覚が光明院を建立した際、守護神として稲荷社を勧請したのが始まりのようですが、ここにある経緯など、細かい事は分かりません。
神仏分離令の影響で他に移すような話は上がらなかったのでしょうか?
輪王寺・光明院稲荷社

ぐるっと一通り見て回ったので東照宮へ向かいます。
次にここに来るとしたら三佛堂の工事が終わってからかな...。
そういえば、前に来た時は東照宮などをセットにしたチケットがあったのだが、そういったチケットが無くなっていた...。 日光は、結構、拝観料がかかるんだよね...。
輪王寺・護摩堂

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