ずっと工事中...

杉山城の築城年代は不明ですが、近年の発掘調査により 15 世紀末～ 16 世紀初期の頃に山内上杉氏が扇谷上杉氏に対抗して築城されたと考えられています。 しかし、後北条氏の頃に築城されたとの主張も依然として残っているようです。

廃城年代も不明で、まだまだ謎の多い城です。

続１００名城のスタンプは嵐山役場に置かれてます。

杉山城からは車やバイクであればたいした距離ではありませんが、徒歩だと少し距離があるかも知れません。　スタンプは土日でもロビーに置かれているのでスタンプを押す事が出来ました。

駐車場

玉ノ岡中学校の体育館裏にある駐車場が杉山城の臨時駐車場として利用可能です。

学校が休みの日だったので静かでしたが、平日の訪問だともっと騒がしいかも知れません。

ここから杉山城の入り口は、そう遠くはありません。

出郭

中学校から杉山城に入って最初に現れるのが出郭です。

看板が立っている辺りに杉山城の案内パンフが置かれているので、忘れずに持って行った方が良いかと思います。　案内の地図を見た感じでは、この出郭は杉山城において最大級の郭かと思います。　ちょうど人が立っている方向が大手口になります。

大手口付近

堀や土塁が複雑に入り組んだ大手口が見えてきました。

看板が立っている辺りが土橋を渡った突き当りで、左側に通路が折れ曲がっています。

また、看板の奥の土塁上には塀が設置されており、直進できない構造になっていたと思われます。　土塁の両脇もかなり深い堀が現在でも残っています。

馬出郭

深い堀の先にあるのが馬出郭です。　現在は歩行用に階段が付いてますが、当然、当時はそんな物はありません。　当時はこちらの郭と馬出郭の間に木橋が架かっていたようです。

杉山城の土塁や堀は、非常に良い状態で保存されているようです。

南三の郭から見た馬出郭。

南三の郭の出入り口を守るように馬出が配置されており、馬出とは細い土橋で連結されています。　小さな郭ですが、大手口から南三の郭に入るには、この堀の中に浮かぶ島のような馬出を突破する必要があります。

外郭

南二、三の郭と出郭の間にあるのが外郭で、大手口を内側から守ります。

南二、三の郭と外郭の間には折れ曲がった堀が掘られており、このような堀は屏風のような形をしている事から「屏風折」と呼ぶそうです。

南郭側が１段高くなっており、堀はそれほど深くありませんが、当時はもっと深かったかも知れません。

帯郭状土塁

外郭の先にある帯郭状土塁から外郭側を振り返った所です。

南二の郭と東虎口

先程の帯郭状土塁から南二の郭への出入り口となる東虎口です。　写真は虎口から郭に入って振り返った所です。　奥に見えるのは本郭と東二の郭です。

南二の郭。　外曲輪から本郭への土塁を見下ろす位置にある郭で、本郭への侵入を牽制する事ができます。　保存状態の良い杉山城ですが、ここは私有地らしく、地権者の理解によって一般公開されているようなので、迷惑をかけないように見学しましょう。

南二の郭と南三の郭の間にある食い違い虎口です。

食い違い虎口とは土塁を平行にずらして直進できなくしている虎口の事です。　杉山城では、食い違い虎口はここ１カ所だけのようです。

南三の郭です。

杉山城の南二、三の郭からは焼けた土や炭化物が出土しているそうです。　また、本丸からも同じように火災の痕跡が見つかっている事から、杉山城では大規模な火災が発生たと考えられています。

南三の郭から馬出に入ると、大手口とは反対側に土塁が連なってました。

この土塁の左側が城の外側になります。　右側には堀があり、さらに右側の斜面の先が南三の郭になります。　攻手はこの土塁を乗り越えた後、一度堀を下りた後に再び斜面を登って南三の郭に攻め入る事になるので、こちら側からの力攻めは大変そうです。

井戸跡

城にとって井戸は重要な設備なので複数ある場合が多いのですが、杉山城ではここ１カ所しか見つかっていません。

敵に使わせないように巨大な石で井戸を塞いでますが、石の下の方を見ると、現在でも水が染み出しています。

井戸郭

先程の井戸があった場所の一段上にある郭で、城の南西側を守る郭です。

この郭と本郭は木橋で繋がっており、本郭にある３つの虎口の一つでした。　また、南二の郭とも土橋で繋がっています。

城の南東側が観終わったので、次は東側に向かいたいと思います。