埼玉県 秩父4ダム 浦山ダム ― 2022年10月30日
秩父4ダムのダムカードを集めると、二瀬ダムで手作りダムカードが貰えるとの事なので、今回は秩父4ダム(浦山ダム、合角ダム、滝沢ダム、二瀬ダム)を1日で周ってみる事にします。 最初の訪問先は浦山ダムです。
浦山ダムは 1990年に本体の建造が始まり、1999年に完成した重力式コンクリートダムです。堤高は 156m もあり、国内2位の高さです。 ちなみに 1位との差は 1m しかありません。
バイクは「うららぴあ」手前の駐車場に停めましたが、「うららぴあ」正面にもっと大きな駐車場があります。
堤高日本2位だけあって、想像以上の大きさです。
7~9月の間は常用洪水吐ゲートが開放されているのですが、それ以外の時期は閉じれれています。 あとひと月早く来れば、中央部分から排水している姿が見れたのですが残念です。
浦山ダム防災資料館「うららぴあ」
浦山ダムに併設されている史料館で、ダムカードはここで配布されています。
まずは1枚目のダムカードを入手しました。
1階部分はレストランで、2階部分が展示スペースになっています。
ダムの役割以外に、浦山ダムの管理業務などを説明するスペースもあり興味深かったです。
清水バイパスの配管
浦山ダムでは環境への配慮として、大雨の時に濁った水がそのまま排水されないように、約 8km 先の上流から綺麗な水を引いて混ぜてから放水しています。
配管の直径は 1m あり、鉄鋼管と強化プラスチック複合管です。
ダム上部の様子です。
左側奥に見える、少し大きい方の白い建物が選択取水塔で、ここから取り入れた水流を使って発電を行っています。 右側の少し小さ目の白い建物が地上に降りるエレベーターになっていて、一般見学者も利用可能です。
秩父さくら湖
湖畔には桜が咲くようなので、ここに来るのは春か放水時期が良さそうですね...。
総貯水量は 5,800万㎥。 ダム建設によって 49戸の住居が水没しました。
湖底には、今でも当時の生活跡が残っているのかも知れません。
湖の反対側を眺めると、遠くに秩父の山々が見えます。
奥の方の手前に連なる山々の左端の方角に次の目的地である合角ダムがあります。
一番奥に連なる山々の中央、やや左側に見えるのが城峰山です。 今回は訪問しませんが、その奥に下久保ダムがあります。 ここから結構、離れてますね..。
一応、階段で下りる事も出来ますが、当日、歩いてる人はいませんでした。
ここから眺めると、歩く気が失せます。 階段部分の高低差は 124.5m で 500段あるようです。
下りるのはともかく、登る人、いるんですかね...。 昔、東京タワーの階段を登った事があり、それよりは低そうですが、今は年齢的にも厳しいですね...。
下手にここの階段を歩くと、この後のバイクの運転に支障が出そうです...。
凄い落差です。
下に見えるのは発電所です。
選択取水塔
選択取水塔は、取水する水深を調整する事が可能です。
水温が上昇するとアオコの発生を抑える為、素面近くの温かい水を取水します。
また、大量のアオコや台風などで濁った水が水面を覆った場合、害のある水を取り込まないように取水する水深を下げる事もできます。
せっかくなので、エレベーターで下に降りてみます。
プライムライン
水圧や地盤の変化によるダムの変形を測定する装置がプライムラインです。
右側がノーマルプライムラインで、左側のタンクのような物がリバースプライムラインです。
ノーマルプライムラインは、ダムの上からワイヤーで吊るされた重りの移動量を下から測定して水平方向の変形を計測します。
ダムのコンクリートは気温によって膨張と収縮が発生します。 よって、夏と冬では 15mm ほどの差異が発生します。 また、水量が多い時も水圧で下流側にたわみます。
リバースプライムラインは、地中の岩盤に固定されたワイヤーをフロートで引っ張り、上部から移動量を計測します。 この計測により、岩盤からの移動量が計測できます。
タンクのような部分がオイルが入ってるフロート部分で、その下に計測器が置かれてます。
ダム内部の通路には展示物が置かれており、それを眺めながら先に進みます。
少し長めの階段を登ってダムの外に出ます。
下から見上げると迫力があります。
ダム上部の通路部分が、この部分だけ橋のようになっています。
これは、非常用排水吐きで、一定以上水位が上がるとここから自然排水されます。
ダムの壁部分に1カ所穴が開いてますが、ここが常用排水吐き。
もうひと月早く来れば、ここから放水している姿が見れました。
副ダム
堤高を考えると、意外と小さい?
やっぱ階段で登る気はしない...。
さて、次の合角ダムに向けて出発。
最近のコメント