神奈川県 光明寺2024年03月17日

全身は
開山は然阿良忠、開基は鎌倉幕府四代執権の北条経時です。 1240年に良忠の為に経時が建てた蓮華寺が始まりで、1243年に現在の場所に移って光明寺と名前が変わりました。
ここまで日蓮宗の寺院が続きましたが光明寺は浄土宗の寺院で、江戸時代には浄土宗関東十八檀林第一位に格付けされるほど格式の高い寺院です。

総門
1495年に建立され、寛永年間(1624 ~ 1628年)に再建されました。
光明寺は 1495年に後土御門天皇より勅願寺に定められているので、その頃に総門が建てられたのでしょう。 当時はもっと大きかったようです。
扁額は大本山光明寺の第九世観誉祐崇上人の書のようですが、達筆すぎて私には何て書いてあるのか読めませんね..。
光明寺・総門

山門
かなり立派な山門です。
1847年の建物で、鶴岡八幡宮から移築された門だと伝わります。 確かに、鶴岡八幡宮の楼門によく似てますね...。
2階には釈迦三尊像、四天王像、十六羅漢像が安置されており、普段は入れませんが年に数日だけ特別拝観できるようです。
扁額の「天照山」は後花園天皇の書で、1436年に旧門に下賜された物のようです。 「天照山」は、光明寺の正式名称「天照山蓮華院光明寺」の事だと思います。
光明寺・山門

光明寺・山門

光明寺・山門

鐘楼
屋根に楼門のような組物が使われている立派な鐘楼です。
建物の方は 1847年に建立された物です。 梵鐘の方は 1961年に鋳造された物です。
やっぱ戦時中に多くの梵鐘が回収されたので、古いのはあまり残って無いのでしょう...。
ただ、現存する古い梵鐘も実在するので、一応、回収には何かしらの基準があったのだと思いますが...。
光明寺・鐘楼

繁栄稲荷大明神
然阿良忠上人は、光明寺を開山する前に小狐を助けた事があり、その御礼に夢に現れた親狐が薬種袋を残していきました。 その種を育って作った薬により、当時は流行っていた病気から人々が救われた逸話があります。
それらの縁で、稲荷大明神として寺に勧進したのがこの繁栄稲荷大明神です。
光明寺・繁栄稲荷大明神

本堂
1698年に建立された立派な本堂ですが、現在は大規模修復工事の為、工事用の囲いで囲まれていました...。 工事の終了は 2029年なので、当分の間は見る事が出来ませんね...。
ただ、修復工事中の様子も滅多に見る事が出来ないので、今は貴重なの時なのかも知れません。
光明寺・本堂

光明寺・本堂

開山堂
1924年に古材なども使用して建てられ、老朽化により 2002年に再建されたのが現在の開山堂です。 もっと古い建物に見えますね...。
本来は歴代住職を祀る建物ですが、本堂が工事中はこちらが仮本堂となります。
現在、本堂の本尊、阿弥陀如来坐像は開山堂に移されています。
光明寺・開山堂

開山堂と本堂は繋がっているのですが、現在は工事中なので行けません。
でも、工事の様子を覗く事が出来ます。
光明寺・本堂へ

開山堂の廻廊から庭園を眺める事が出来ます。
拝観できるのはここまで。
光明寺・開山堂

多分、奥に見えるのは書院でしょう...。
特別拝観とか、あるのでしょうか?
光明寺・書院

大聖閣
書院の隣にあるのが大聖閣です。
法然上人 800年大遠忌を記念して建てられたようなので、それほど古い物では無さそうです。
二階には阿弥陀三尊が安置されており、廻廊からその姿が見れるとの事ですが、この距離からだと、肉眼では難しいですね...。
窓が開いてるので、いつも博物館見学で使っている単眼鏡でも持って来れば見えたかも知れませんが...。
光明寺・大聖閣

廻廊からの眺めを楽しみましょう...。
光明寺・大聖閣

少し歩く事になりますが、帰る前に光明寺裏展望台に登りました。
中々、良い眺めです。
海が近いですね...。
光明寺裏展望台