京都府 宇治神社2023年11月23日

宇治神社は、菟道稚郎子命(うじの わきいらつこの みこと)を祀る神社です。 「菟道」は、「宇治」と関係性があるらしく、昔は「宇治」の地名を「莵道」や「宇遅」などと表記していたらしいです。
父、応神天皇は菟道稚郎子命を次の天皇にしたかったようですが、菟道稚郎子命は自らの命を絶つ事で兄の大鷦鷯命に皇位を譲ります。
宇治神社は、菟道稚郎子命の離宮があった場所で、菟道稚郎子命は宇治で自害します。
仁徳天皇として即位した大鷦鷯命は、即位した 313年に菟道稚郎子命を祀る宇治神社を創建します。

興聖寺から宇治川沿いに少し歩くと宇治神社の鳥居が見えてきます。
すぐ隣の「宇治上神社」は世界遺産登録されているのですが、一字違いの宇治神社は世界遺産ではありません。 元々、「宇治離宮明神」と言う一つの神社だったのですが、明治維新後に2つの神社に分離されました。 元々、同じ神社だったのに、何で、宇治神社は世界遺産に登録されないのだろうと不思議でした...。
宇治神・鳥居

菟道稚郎子命を祀る宇治神社に対し、宇治上神社は菟道稚郎子命、応神天皇、仁徳天皇の三柱が祀られています。 2つの神社に相関関係が無いようには思えません。
未だに、宇治上神社だけが世界遺産に登録された理由が分かりません...。
宇治神社・参道

拝殿
短い参道の先の階段を登ると拝殿が見えてきます。
扁額には「桐原殿」と書かれています。 「桐原」とは、ここの地名のようです。
京都府指定有形文化財ですが、築年代などの情報が見当たりませんでした...。
硝子の引き戸なので、それほど古くは無いのかも知れません。
宇治神社・拝殿

この鳥居の先が本殿です。
それほど大きな神社では無いです。
宇治神社

本殿と知恵の輪
菟道稚郎子命は幼い頃から賢かったらしく、宇治神社は学業成就の御利益があります。
知恵の輪をくぐり、知恵を授かりましょう..。
「知恵の輪」は、「夏越の祓」の「茅の輪」とは別物で、八の字にくぐるのでは無く、一度くぐれば良いとの事。
宇治神社・知恵の輪

本殿は鎌倉時代初期に建立された古い建物です。
三間社流造、桧皮葺の社殿です。 こちらは国の重要文化財です。
宇治神社が世界遺産に登録されて無いのは、建造物が新しいからかと思ったのですが、そうでも無さそうです...。 ますます、同時に登録されなかった理由が解らん....。
何か、力関係があったのでしょうか?
宇治神社・本殿

菟道稚郎子命が河内の国からこの地に向かう途中、道に迷ってしまい、その時現れた一羽のうさぎが振り返りながら道案内した事から「みかえり兎」が拝められています。
人生の道案内と言った所でしょう。 素晴らしいうさぎです。
宇治神社・みかえり兎

宇治神社が世界遺産に登録されていない理由は分かりませんが、続けて宇治上神社の方を参拝します。