長野県 諏訪大社 上社前宮2020年10月25日

諏訪大社・上社前宮は、上社本宮からバイクで数分の場所にあります。
上社の方は、下社の春宮、秋宮とは少し事情が異なるようで、前宮は元々「前宮社」という上社の境外摂社だったようです。 明治政府によって上社前宮に変更されますが、摂社だった為に格式は本宮の方が上だったようです。 現在のように対等の格式になったのは、「対等」の認識だった地域住民の働きかけを受けての事らしいです。

国道 152 号を挟んで上社前宮の向かい側にある駐車場にバイクを止めます。
上社本宮と比べるとかなり小さい駐車場ですが、参拝者は少ないです。 また、土産屋のような物もまったくありません。 上社本宮と比べると非常に静かな場所です。
諏訪大社・上社前宮・駐車場

国道沿いにある立派な鳥居です。
もう少し上にも駐車場があり、鳥居の横にある細い道から行けるようです。
自分は、前回も国道沿いの駐車場を使用したので、奥の駐車場を使った事はありませんが...。
諏訪大社・上社前宮・鳥居

石畳の参道の先にある階段を登ると神社の中心部が見えてきます。
歩いていて気分の良い参道です。
諏訪大社・上社前宮・参道

十間廊
昔は「神原廊」と呼ばれていたらしいです。 中世までは諏訪祭政が行われた場所でした。
毎年4月15日の「酉の祭(御頭祭)」に鹿の頭 75個が供えられますが、必ず耳の避けた鹿が入っているそうです。 今でも酉の祭の時には鹿の頭が並べられるようですが、はく製が使われているようです。
諏訪大社・上社前宮・十間廊

諏訪大社・上社前宮・十間廊

十間廊の近くにある鳥居。 かなり古そうな印象を受けます。
上社前宮は階段も多く、今までの中で一番高低差があるように思えます。
諏訪大社・上社前宮・鳥居

坂道を登り続けると、樹木に覆われた拝殿が見えてきます。 拝殿はこの奥にあります。
諏訪大社・上社前宮・境内

拝殿
上社前宮は、諏訪大明神が最初に居を構えた地とされており、諏訪信仰発祥の地と伝わります。
「前宮」とは、上社本宮の前にあった宮の意味とも考えられています。
現在の社殿は 1932年の伊勢神宮の古材が使用されています。
諏訪大社・上社前宮・拝殿

四之御柱
拝殿の近くにある一之御柱を写していると、奥に御柱らしき物が見えました。
近づいてみると、「四之御柱」の字が見えました。 この時、初めて御柱が社殿の四隅に立っている事に気付きました。 今までは上社前宮ほど自由に歩けなかったので分からなかったのですが、御柱は四隅に立ち、神聖な物を守る結界的な意味があるようです。
諏訪大社・上社前宮・四之御柱

こちらは、二之御柱の奥にある三之御柱。
自然豊かな中にあるのも上社前宮の特徴です。
流れている清流は「水眼」と呼ばれる名水で、昔は重要神事の時にこの水で身を清めたらしいです。
諏訪大社・上社前宮・三之御柱

今回の目的は全て達成できたので、そろそろ家に帰る事にしますか...。
10年ぶりの諏訪周辺の訪問は、どこか懐かしさを感じました。
諏訪大社・上社前宮・境内