山口県 岩国城周辺2019年01月04日

山口県にある日本100名城の一つ、岩国城を訪問しました。
まずはその周辺を見学して行きます。
今回の岩国城への訪問はJR岩国駅からバスを利用しました。 平日の早朝だった為、貸し切り状態でしたが到着時には既に数人の訪問客がいました。

錦帯橋
錦川に架かる橋で、1673年に岩国藩主主吉川広嘉によって架けられました。
橋脚は頑丈な石垣で造れており、その上に美しいアーチ状の橋が乗ります。 この様な構造になったのは洪水の都度橋が流されており、その対策として橋脚の数を減らす目的があったようです。 何度か架け替えはあったようですが、1950年の台風で流されるまで持ちこたえていたようです。 現在の橋は 2004年に架け替えられた物になります。
錦帯橋で、錦帯橋・ロープウェイ・岩国城の共通券を買って先に進みます。
錦帯橋

早朝だったので日陰部分はご覧の通り凍結しています。 足元にはご注意を...。
夏の夜には鵜飼遊覧とかもあるようです。
錦帯橋

錦帯橋

橋を下から見ると、このアーチを築く為に高度な木組みがされている所が見れます。
木材は役割に応じて、檜、松、欅の三種類が使われています。
錦帯橋

橋の両脇にある平な部分は普通の橋脚でした。
錦帯橋

吉川広嘉像
橋を渡った先にあったのが岩国第3代藩主吉川広嘉像です。
岩国藩は、長州藩の支藩扱いではありますが、幕府への届出をしておらず正確には「藩」では無かったようですが、外様大名格として扱われていました。 ここでは「藩主」としておきます。
この方が先ほどの錦帯橋を架けた人です。
岩国城・吉川広嘉像

香川家長屋門
岩国藩家老香川氏の表門です。
毛利氏に従っていた香川氏は広島にある八木城主でした。 しかし、関ヶ原の戦いで敗れた毛利氏が防長へ減封されると、香川氏は岩国に移り吉川氏の家老職になります。
岩国城・香川家長屋門

吉川資料館
吉川家に伝来した美術品などが展示されている資料館です。
この門は、岩国藩7代藩主吉川経倫の居館として 1793年に建てられた昌明館の門だったようです。 錦帯橋で買った共通券に割引券が付いてました。
岩国城・吉川資料館

岩国徴古館
「郷土に図書館と博物館を」との目的で戦時中(1945年)に建てられた博物館です。
この独特な外壁は溶鉱炉から出る鉱滓(製鉄中に出る不純物)が利用されています。 戦時中は資材調達が困難だった為に鉱滓に目を付けたのかと思いますが、なかなか良い感じの外観です。 ここは入館無料だったので、ぜひ立ち寄ってもらいたい場所です。
岩国城・岩国徴古館

岩国城・岩国徴古館

吉香神社
岩国藩歴代藩主吉川氏を祀る神社です。
この辺りは昔は「御土居」と呼ばれる藩主の居館だったらしく、廃藩置県後に居館は取り壊され1885年に吉香神社が出来たようです。
社殿は 1727年に白山比咩神社に建立された建物を 1885年に現在の場所に移築した物らしいです。
吉香神社

吉香神社・社殿

吉香神社・社殿

褒忠社
吉香神社境内にある末社です。
吉川広家は忠実な家臣の回向所として竜門寺境内に節臣廟を建立しました。
廃藩後、それを神社としたのが褒忠社です。
吉香神社・褒忠社

錦雲閣
1885年に吉香神社の境内に建立された絵馬堂です。
明治に入って藩主の居館取り壊されて公園になった時に建てられたようです。 今は休憩所みたいな感じでした。 飾れている絵馬は何が書かれているのか読み取れませんでした。
吉香神社・錦雲閣

吉香神社・錦雲閣

白山比咩神社
石川県の白山比咩神社を分霊して祀る神社です。
祀られている白山比咩大神は菊理媛神(くくりひめのかみ)と同一神とみられています。
イザナキがイザナミに会いに黄泉の国に行った時、イザナミの姿を見て逃げ出して口論になる訳ですが、その時、間に入ってイザナミを納得させたのが菊理媛神です。
地味に思える神社ですが、意外と初詣に訪れた参拝者が多かったです。
白山比咩神社

現在のこの神社の建物は 1898年に建てられた物らしいので、その頃に大規模な改築がされたのかも知れません。 おそらくここにあった拝殿が吉香神社の社殿として移築されたのだと思います。 拝殿は火災で焼失したらしく、現在の建物は 2005年に再建された物らしいです。
「元朝登城之図」を見ても、白山比咩神社らしい鳥居が書かれているので、歴史のありそうな神社です。
白山比咩神社・拝殿

ちょっと正月気分の城下町を後にし、岩国城に向かいましょう...。
吉香神社


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