東京都 根小屋城跡2020年06月06日

根小屋城は「滝山三城」(滝山城高月城)の一つです。
大石氏が滝山城の支城として築城したと考えられていますが、証拠となる史料は見つかっていないようです。 その為か、呼び名もバラバラで、戸吹城、二城城とも呼ばれています。
Google Map では入り口付近では「根小屋城跡」、主郭があった辺りでは「戸吹城跡」と記載されています。 崩落も進んでおり、全てを散策するのは難しいようです。

駐車スペースは無さそうなので、八王子駅から東京サマーランド行きのバスにのり上戸吹で下車して徒歩で向かいました。 道順は案内板があるので迷わないと思います。
バス停から約20分くらいで入口に到着します。 根小屋城跡への道はハイキングコースの一部のようですが、周辺は私有地なので散策路以外は歩かないようにしてください。
根小屋城跡・入り口

入口の竹林付近には、ちょっとした段差がありました。
堀や土塁の跡でしょうか? それとも農地として整備した時に出来た物でしょうか?
根小屋城跡・入り口

散策路の両側はロープが張られていて立ち入り禁止に...。
根小屋城の全体図は滝山城散策時に入手していたのですが、この散策路が地図のどの辺りなのか最初は全く理解できませんでした...。
どやら、この辺りの通路は根小屋城の全体図にはほとんど載っておらず、地図の下の方から南曲輪に向かっているようです。
根小屋城跡・南曲輪へ

南曲輪の南側土塁を外側から眺めた所です。
竹が生えて無かったら、この辺りも崩れてしまいそうな感じです。
根小屋城跡・南曲輪付近の土塁

南曲輪の中央にある虎口付近です。
曲輪に突き当たると不自然に通路が左側に折れ曲がっています。
この辺りに門があったのかも知れません。
根小屋城跡・虎口

根小屋城跡・虎口

何が祀られているのか不明ですが、南曲輪には小さな社がありました。
ちょうど、この社の前を秋川丘陵ハイキングコースが横切っているようですが、向かって左側が引田方面、右側が秋川方面です。
秋川丘陵ハイキングコースは秋川駅~武蔵引田駅の8 km のようですが、ここは駅からだいぶ離れているので、いったい何処を通っているのですかね...。
根小屋城跡・社

社の裏には馬出やその先の通路を隠す為の土塁がありましたが、かなりの部分が崩壊しているようです。 社の後ろにある大きな木の根が辛うじて土塁を支えている感じなのかも知れません。
根小屋城跡・社裏の土塁

南曲輪は尾根の上にある曲輪なので、それほど広くはありません。
根小屋城跡・南曲輪

伐採した木などが邪魔ですが、南曲輪の北側にある空堀跡は今でも良く分かります。
この空堀の先は、とても登れないような急な崖だったので空堀は不要に思えました。 だた、崖は崩落して出来た感じもするので、当時はそれなりの空間があったのかも知れません。
根小屋城跡・南曲輪北側の堀

空堀の北側にある土塁に登ってみました。
多分、左側に馬出への土橋があるはずですが.....。
根小屋城跡・南曲輪北側の土塁

曲輪の北側はかなり崩壊しており、恐らく奥に見える崖の先に主郭があるのだと思いますが、危険すぎて近づく事ができません。 馬出の先にある細い尾根道を進むと北曲輪に行けるようですが、これ以上先に進むのは止めた方が良いですね...。 根小屋城はこのまま自然に帰るのかも知れません。
根小屋城跡・南曲輪の北側

主郭方面の散策は諦め南曲輪に戻ります。
南曲輪には東側には歩けそうな道があるので少し散策してみます。
両側が急な崖の細い尾根道なので、落ちないように注意しましょう...。
根小屋城跡・東側へ

しばらく進むと「くの字形」をした土橋があります。
写真は土橋を渡って振り返った所。 思ったよりも保存状態が良さそうです。
さらに少し先まで行きましたが、何も無さそうだったので戻る事にします。
根小屋城跡・くの字形土橋

多分、右奥の先に主郭があるのあと思いますが....。 危ない事は止めましょう...。
根小屋城跡

南曲輪の西側も少し歩いてみましたが、蜘蛛の巣だらけの山道が続くだけだったので引き返す事にします...。
根小屋城跡・西側へ

コンビニで弁当を買ってきたので南曲輪で食べてから帰る事にします。
何気に下の方を見ると曲輪が2段になっていたようで、見た目よりも広い曲輪だったのかも知れません。
根小屋城跡・南曲輪

先っちょしか散策できませんでしたが、意外と楽しめました。
雨の降った後とか、ぬかるみそうな時は来ない方が良さそうな場所でした。
これにて滝山三城を全て巡る事ができました...。
根小屋城跡