京都府 晴明神社2020年11月22日

晴明神社は平安時代の陰陽師、安倍晴明を祀る神社です。
式神を操り、不思議な呪術を使う安倍晴明は、創作上の人物に思えますが実在の人物です。 天文道を学び、占いや儀式を司り、貴族や天皇の信頼を得ていたようです。
1007年、晴明が生前に使用していた屋敷跡に、晴明を祀る神社を創建したのが始まりのようです。
広大な神社だったようですが、応仁の乱以降、荒廃していたようです。 整備され始めたのは幕末以降のようで、1950年には堀川通りに面する境内地が拡張されました。 昔からある神社なのに、新しさを感じるのは、割と最近になって制整備されたからかも知れません。

一の鳥居
扁額の五芒星がカッコいいです。 漫画の世界のような、不思議な雰囲気があります。
大抵の変額は難しい漢字が書かれているので、このような「記号」が描かれている神社はかなり珍しいと思います。
晴明神社・一の鳥居

一条戻橋
晴明は一条戻橋の下に式神を隠していたと伝わります。
装飾用のオブジェかと思ったのですが、1922 ~ 1995年まで実際に使われていた物のようです。
一条戻橋には数多くの伝説があります。 葬儀に間に合わなかった息子が、橋に差し掛かった所で父の棺に追いつくと息を吹き返す話や、渡辺綱が橋で出会った鬼女の腕を切り落とす話は有名です。
晴明神社・一条戻橋

二の鳥居
葭屋町通りを挟んでその先にあるのが二の鳥居です。
こちらには五芒星の変額がありませんが、鳥居の両脇に五芒星の提灯が設置されています。
この写真には写ってませんが、鳥居の左側に、千利休屋敷跡の石碑があります。
知らなかったのですが、千利休の屋敷は晴明神社の境内か、縮小して出来た土地にあったようです。 ここは千利休終焉の地でもあったようです。
晴明神社・二の鳥居

晴明神社・二の鳥居

手水舎
ここにも五芒星の提灯がついてます。 夜になると点灯するのでしょうか?
奥に晴明井が見えます。
晴明神社・手水舎

晴明井
晴明が念力で湧き出させたと伝わる井戸です。 
上の部分が可動式で、水が流れる向きがその年の恵方を向いています。
千利休もこの水で茶を点てたのかも知れません。
晴明神社・晴明井

ご神木
推定樹齢 300年の楠です。 楠は昔は虫除けに使われました。
両手を当てて神木の力を借りると、邪悪な物も除けてくれるのかも知れません。
皆、思い思いに手を合わせてました。
晴明神社・ご神木

晴明神社が所蔵する肖像画から作られた安倍晴明像です。
安倍晴明が天文博士に任命されたのは50代との事なので、結構、遅咲きの人物だったようです。
この像は、もう少し若い頃でしょうか? でも、当時としてはかなりの長寿と言える80代まで生きた人物なので、見た目も若かったのかも知れません。
晴明神社・晴明像

厄除桃
何故、桃なのかと思ったのですが、陰陽道で桃は厄除け、魔除けの果物だったようです。
「日本にそんな昔から桃があったの?」と思ったのですが、想像以上に古く、縄文時代からあったようです。 撫でるとご利益がありそうです。
晴明神社・厄除桃

本殿
現在の本殿は 1905年に建立された物です。
今でこそ、大勢の参拝者が訪れる神社ですが、この本殿が建てられた頃、晴明神社はだいぶ荒廃していたと思われます。 当時、これだけの物を建てるのは大変だったと思います。
晴明神社・本殿

齋稲荷社
本殿右側に鎮座する末社が齋稲荷社です。 「齋(いつき)」とは、このお稲荷様が「齋院(さいいん)」にあった事に由来するようです。
そう言えば、安倍晴明の母親は狐の化身との言い伝えがありましたね...。 そんな由来とも関係があるのかも知れません。
晴明神社・齋稲荷社

それほど広くは無い神社ですが、参拝者が多いです。
安倍晴明の人気は今でも絶大です。
晴明神社


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