東京都 高尾山薬王院 2021初詣2021年01月01日

毎年、大晦日に高尾山の薬王院を参拝するのが恒例行事となっていたのですが、今年はコロナの影響で大晦日夜間の電車は運休になってしまいました。 今年は高尾山で年を越すのをあきらめ、1日の朝に高尾山に登る事にします。

毎年初詣に来ますが、初日の出は見ないので4時頃には下山してきます。
その時間帯のケーブルカー乗り場は初日の出を目指す人で非常に混雑しています。
今年は元旦の朝9時に来ましたが、駅周辺は閑散としています。
高尾山ケーブルカー・高尾山駅

大晦日の夜間は一号路した通行できないのですが、今年は日中登山なので六号路のびわ滝から一号路に抜けるルートを通る事にします。
大晦日の高尾山は夜間でも人が多いのですが、この通りだれもいません。
高尾山・6号路

岩屋大師の横を通過。
静かな山道を進みます。
高尾山・岩屋大師

びわ滝
今年の大晦日の夜間、山頂は閉鎖されてました。 この時間でも、六号路を直進して山頂に向かうルートは閉鎖されたままでした。 結局、六号路を通っても一号路に抜けるルートしか通行できない状態でした。
高尾山・びわ滝

びわ滝周辺も正月仕様になっていました。
さすがに、正月から水行をする人はいないようですが...。
高尾山はいつも混雑しているので、これだけ人が少ないのも珍しいかも知れません。
高尾山・びわ滝

高尾山・びわ滝周辺

びわ滝から一号路を目指して登り続けます。 このコース、地図には記載されてますが、コース名の記載とかは見た事がありません。 ちゃんとしたルート名が存在するのでしょうか?
人とあまり出会う事もなく一号路に出ます。 ちょうどケーブルカー乗り場の少し上辺りだと思います。
高尾山・六号路から一号路へ

いい天気です。
ここまで来ると、薬王院まで急な登りはありません。
(途中、男坂の階段がありますが、女坂に迂回可能です。)
高尾山・六号路から一号路へ

浄心門
10:00 頃に浄心門に到着。 一号路に出たとたん、人が多くなった気がします。
多分、ケーブルカーやリフトで、どんどん登って来るのでしょう。
薬王院・浄心門

神変堂
浄心門のすぐ先にある御堂です。 祀られているのは「神変大菩薩(じんぺんだいぼさつ)」で、修験道の開祖と言われる役行者の事です。 
なるほど、だから「腰痛平癒」、「健康御祈願」と書かれているのですね。
薬王院・神変堂

苦抜け門、三密の道と書かれた石の門。
よく見ると、「苦」の字の口の部分をくぐるように作られています。 多分、割と最近出来た門で、昔は無かったと思います。 ここで言う「三密」は仏教用語のようで、「身密」、「口密」、「意密」の事のようです。 「身」は「身体」、「口」は「発言」、「意」は「心」を意味し、「密」は密教の事を指します。
コロナで「三密」の言葉が広く使われるようになりましたが、昔からある言葉だったようです。
メインの参道から少し外れますが、この先に仏舎利塔があります。
薬王院・苦抜け門

仏舎利塔
日タイ親善のシンボルとして 1956年の建立されようで、思ったよりも昔からあります。
タイの仏塔パゴダ風の建物で、薬王院では珍しい建物です。 1938年の第1回シャム派遣団の少年が、シャム(現在のタイ)国王から贈られた仏舎利が奉納されています。
思ってた以上に由緒ある品が納められている場所です。 気が付かずに通り過ぎてしまう人が多い場所かも知れません。
薬王院・仏舎利塔

山門
高尾山からの初日の出とセットで参拝する人が多いので、例年の初詣は混雑しています。
今年は山頂が閉鎖され、日中の参拝なので人も少なめです。
まぁ、「三密」を避ける為の山頂閉鎖や大晦日夜間の電車運休なので、狙い通りではありますが..。
薬王院・山門

倶利伽羅堂
中央の利剣に巻き付いている龍が俱利伽羅龍王で、不動明王の化身と言われます。
いわゆる「人と人を結ぶ赤い糸」でしょうか? 瓶の中の赤い紐がちょっと怖く感じてしまいすが、周りの鈴も含め良い雰囲気が出ています。 不動明王と縁結の関連性が分からなかったのですが、不動明王の利剣で悪い縁を切り、新しい良い縁を結ぶと言う事のようです。 なるほど...。
薬王院・倶利伽羅堂

本堂
御護摩受付所で護摩祈祷の受付を済ませす。 例年であれば、祈祷が始まるまで待機所でお茶でも飲んでいるのですが、今年はコロナの影響で待機所が使えないので外で待つ事になりました。
内陣参拝は可能でしたが人数を半分に制限していました。 また、御札の受け渡しも本堂では無く客殿で行われました。
薬王院・本堂

薬王院・本堂

客殿
今回は客殿の大広間で護摩札を受け取りました。 普段は精進料理を予約した時の会場として使われている場所だと思います。 この建物に入れたのは初めてだったので、それはそれで良かったのですが...。 早く普段通りの生活になるよう祈りましょう...。
薬王院・客殿

行基像
薬王院を開山したと伝わる行基の石像。
畿内を中心に活動した人物なので、直接ここに来たのかは不明ですが、薬王院が開山された 744年頃の行基は仏教界で最高位に近い人物だったので、全国各地の寺院創建に影響を与えていたのかも知れません。 鏡餅のお供えが正月っぽくて良い感じです。
薬王院・行基

本社
こちらは「神社」になります。 薬王院は、神仏分離前の姿が良く残っていると思います。 その後の廃仏毀釈などもあり、多くの社寺が本来の姿を変えてしまったのだと思います。
そもそも、土着信仰と仏教の習合は千年以上の歴史があり、強制的に引き離す事自体に無理があるように思えますが...。
薬王院・本堂

参拝を終えて下山する事にします。
思ったよりも活気があってホッとしました。
薬王院・参道