長野県 平出遺跡(2) ― 2025年07月20日
実際の平出遺跡の見学は「縄文時代・廃村エリア」、「平安時代エリア」、「縄文時代・集落エリア」、「古墳時代エリア」、「平出博物館周辺」の順に見学しましたが、ここでは年代順に掲載しており、前回の「古墳時代エリア」からの続きです。
なお、平出博物館は他の遺構エリアとは少し離れています。 他のエリアの見学を終えた後にバイクで移動して見学しました。
古墳時代エリア 高床建物
縄文時代エリアには無かった建物です。
大体、弥生時代の頃から建てられるようになった建物で、穀物や農工具をネズミなどの害獣から守る為、床を地面よりも 1m程度高くしてある建物です。
柱を伝ってネズミが登れないようにする為、柱の上部には「ねずみ返し」と呼ばれる板がはめ込まれています。 また、床が高い場所にあるので通気性が良く、湿気やカビから穀物を守る効果もあります。
平出博物館周辺にも古墳時代の遺構が残されています。
なお、平出博物館は他のエリアから少し離れているので実際の見学では一番最後にバイクで移動しました。 博物館には平出で出土した遺物が展示されていて、実際に触れる物もあります。
平出博物館の近くには古墳時代の住居跡と同年代の古墳が 3基見つかっています。
ただ、3号古墳は規模も小さく、何処だか良く分からずにスルーしてしまいました。
これらの古墳は古墳時代にこの辺りの村を治めていた有力者の物だと思います。
平出1号古墳
直径 22m、高さ 3m の円墳です。
1号と 3号は無石槨との事なので、石室を作らずに木棺を直接埋葬しているようです。 登る事は出来ますが、石室が無いので内部を見学する事は出来ません。
埋葬品として、太刀、鉄鏃(矢尻)、刀子(小刀)などが出土しているようで平出博物館に収蔵されています。
1号古墳の奥の方に、隣の 2号古墳が見えます。
平出2号古墳
正確な大きさは不明ですが、1号と大体、同じ位の大きさだと思います。
こちらは横穴式石室があり、石室の見学も可能です。 石室は全長 8mほどあります。
出土した埋葬品は、太刀、鉄鏃(矢尻)、馬具、装身具、須恵器、土師器などです。
複数人を埋葬していたようです。
技術的な進歩を感じるので、1号古墳よりも少し新しいのかも知れません。
3号住居跡
博物館周辺にはいくつかの復元建物が展示されています。
こちらは古墳時代(約 1300年前)の平出遺跡 3号住居跡を東大名誉教授藤島亥治郎氏が移転、復元した建物です。 古墳時代の復元建物としては全国初で、この建物がこの年代の復元建物の基礎となっているようです。
復元された平安時代の高床建物
こちらも東大名誉教授藤島亥治郎氏が復元した平安時代(約 1200年前)の高床建物です。
平安時代エリア
平安時代の建物が復元されているエリアです。
複数家族の家並みを復元しているようで、4棟の住居と 1棟の納屋を復元しています。
平安時代になると住居跡は遺跡全体に広がっていたようで、50軒以上の住居跡が見つかっています。 この頃になると、家族単位に一定の距離を取って生活していたのかも知れません。
多分、この時代の一般的な住居だと思いますが、古墳時代からあまり変わって無い感じがします。
平安時代と言うと、華やかな貴族社会の印象がありますが、これを見ると、一般庶民の生活は古墳時代からそれほど変わって無かったのかも知れませんね..。
四角い形をした竪穴住居もありました。
5.7m × 7.2m の長方形で 11世紀前半の住居跡と考えられています。
土器類、鉄くずなどが見つかっており、土器の中には字が書かれた物があったようです。
この建物だけ構造が違うように思えます。
復元建物の中に「1棟の納屋」とあったので、恐らく、この建物が「納屋」だと思います。
これは、竪穴式では無く掘立柱だと思います。
ぱっと見、古墳時代と同じに見えましたが、良く見ると微妙に建物の構造が進化しているのかも知れませんね...。
平出遺跡の周辺は、鎌倉時代になっても人々の生活が続いていたようです。
その頃になると治水技術が発達して、山に近い南側に村の中心が移っていたようです。
地図を見ると、現在でも山の近くに家が多いのはその名残なのかも知れませんね...。
ここは、古代から現代まで人々の生活が長きに渡って続いている場所なのだと思います。
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