茨城県 予科練平和祈念館2024年10月12日

大正時代の 1922年に海軍の霞ヶ浦海軍航空隊が開設され、終戦まで搭乗員の育成が行われました。 1930年、海軍飛行予科練習生(通称予科練生)を設け、横須賀に海軍航空隊予科練習部が開設されます。 練習生の増加に伴い、1939年に横須賀から海軍飛行予科練習生教育から霞ヶ浦に移されます。
海軍飛行予科練習生の制度は全国から 14 ~ 17歳の少年を選抜して基礎訓練を行い、終戦までの間に 24,000人が練習生課程を経て戦地に配属されます。
予科練平和祈念館は、戦争の悲惨さを後世に伝え、同じ過ちを繰り返されない為に 2010年に、霞ヶ浦海軍航空隊の跡地に建てられました。

駐車場
資料館の広さに対して十分な大きさの駐車場ですが、隣に公園が隣接している為か訪問客は多いようです。 奥に展示されている零戦が見えます。 早速、見学する事にしましょう。
予科練平和祈念館・駐車場

零戦21型(模型)
ここに展示されているのは原寸大模型のようです。
模型は、開館 5周年を記念して作られたようで、零戦は当時の練習生の憧れの的だったので、制作する機種として選定されたようです。
零戦は海軍の代表的な機種で、10,000機以上が製造されました。 零戦は日本軍が製造した機種の中では最も生産数が多い機種です。
型式の 10の桁は機体設計の改修回数、1の桁はエンジンの改修回数を示します。 また、小さな改修が発生した場合は末尾に「甲乙丙」が付けられました。
予科練平和祈念館・零戦21型

予科練平和祈念館・零戦21型

予科練平和祈念館
館内は撮影禁止なので写真は外観のみです。
館内には当時の訓練の様子や、訓練生の日記や手記などが展示されています。
予科練の卒後生は激戦地行く事が多く、また、戦況が悪化すると特攻隊に編入された事もあり、死亡率は非常に高かったようです。
ビデオ上映もあるので、時間に余裕を持って見学したい場所です。
予科練平和祈念館

回天1型(模型)
実物大模型です。 これに人が乗って敵艦に突っ込むとは正気とは思えない戦法ですね...。
総生産数は 420機です。 2型、4型、10型の改修されたようですが、1型以外は量産されなかったようです。
予科練を卒業しても搭乗する航空機が無かった為、回天の搭乗員になった者も多く、約 1,000人が着任し、40人が戦死しました。 飛行機乗りを目指したのに空を飛ぶ事も出来ずに海中で死ぬのはさぞかし無念だったと思います。
訓練用の回天は上が白く塗装されていたようで、この模型をそれを再現しています。
予科練平和祈念館・回天1型

予科練平和祈念館・回天1型

雄翔館も見学する事にします。
どうやらここは陸上自衛隊の土浦駐屯地の敷地内のようで、歩いてる途中に退役した先頭車両が展示されてました。 これはこれでじっくり見学したいのですが、雄翔館の通路からは少し離れていて近づけません。 ちょっと残念ですね..。
後で知ったのですが、事前申し込みすれば土浦駐屯地の屋外展示車両や小火器展示コーナーの見学は可能みたいです。 今度挑戦してみたいですね...。
陸上自衛隊 土浦駐屯地

雄翔館
1968年に開館した資料館で、戦没予科練生の遺書、遺品などが展示されています。
なお、予科練生の 8割は戦死しています。
建物は航空母艦を模してるようで、屋上への通路が艦橋を、屋上が飛行甲板を現わしているようです。 気が付かなかったけど、屋上に出れたのかな?
こちらも館内撮影禁止なので、建物の外観写真のみです。
予科練平和祈念館・雄翔館

雄翔園
1966年に予科練出身の生存者らの寄金などによって造園され、予科練出身の英霊 18,564 を慰霊する庭園です。
中央の周りは日本列島を、芝生の中の七つの石は七つボタンと七つの海を現わしているようです。
池の周りの石は日本全国から集められました。
海軍制服の七つボタンは、世界の七大洋を著しているそうです。
予科練平和祈念館・雄翔園

予科練平和祈念館・雄翔園

知覧特攻平和会館の展示物もそうですが、当時の人の遺書を読むの精神的にかなりはキツイ作業です..。 でも、それを無かった事にはできません。 私達は、当時の出来事を理解して正しく後世に残す必要があると思います。


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