栃木県 戦争博物館(1)2017年08月11日

栃木県那須郡那須町にある、戦争に関する品々を展示している、知る人ぞ知る、私設の博物館です。 この辺りは観光地なので洒落た飲食店が多いのですが、博物館の駐車場に入ると軍歌が大音量で流れており、ここだけ周辺とは違った雰囲気が漂っています...。
展示物は館長の栗林氏が個人で収集した物で、1,500点とも言われており、これだけ収集するには相当大変だったと思います。
でも、何とも言えないオーラが出てたので、入場するのに少し勇気が必要でした...。
戦争博物館

赤トンポ練習機
「昭和13年頃の陸軍航空隊の赤トンボ練習機」と書かれてましたが、赤トンボって複葉機の記憶があるのですが、これは単葉機ですね...。
年代から考えると、95式練習機の上の羽が取れたやつと言った所でしょうか?
素人には分らんですね...。
戦争博物館・赤トンボ練習機

戦争博物館・赤トンボ練習機

戦争博物館・赤トンボ練習機

97式中型戦車
総重量15トン、いすず製ディーゼルエンジンの4人乗り戦車です。
サイパン島から回収した物らしいですが、こういった大物を個人で収集する気合に頭が下がります。 搭乗員の方は恐らく助からなかったと思いますが、朽ちた車体だけでも帰還させたかった思いが伝わります。
戦争博物館・97式中型戦車

一式陸攻のエンジン
現存する唯一の一式陸攻のエンジンだそうです。
何か、物凄く貴重な物が雨ざらしで展示されている所がここの凄い所かも知れません。
何気に、「副官搭乗の二番機エンジン」と書かれてますが、これ、本当でしょうか...。
山本五十六の一番機が撃墜された時、二番機も被弾して海上に不時着しているようですが、回収できたのでしょうか? もっとも、単に「副官の乗っていた二番機」と言ってるだけかも知れませんが...。
戦争博物館・一式陸攻のエンジン

日露戦争旅順戦の野砲
明治37年の旅順攻囲戦で使用された28センチ榴弾砲ですが、さすがに状態から見てレプリカなのではとの事。 手前には各種砲弾が並びます。
戦争博物館・日露戦争旅順戦の野砲

陸軍偵察機
機種は不明ですが、パンフの内容から察すると陸軍偵察機のボディ部分なのではとの事。
朽ちた操縦席の様子がどこか寂し気です。
この機体もかつては大空を飛んでいたのでしょうが、もう、二度と飛ぶ事はありません...。
戦争博物館・陸軍偵察機

戦争博物館・陸軍偵察機

B29のエンジン
比較的保存状態が良さそうな感じのB29のライトR-3350 エンジンです。
墜落した機体から回収したと言うより、退役した機体から買い取った感じでしょうか?
戦争博物館・B29のエンジン

零戦のエンジン
こちらが日本の主力戦闘機零戦の初期型エンジン。 スッキリとした印象を受けます。
零戦の場合、重量的にもスペース的にも制限があるのでコンパクトに設計されているのかも知れません。 シリンダーの部分がバイクのエンジンに似てますね...。
戦争博物館・零戦のエンジン

ジープ
案内通りだと、米軍の支援により中国軍が昭和17年頃に重慶の工場で生産したジープ。
日本以外の物も収集しているようですが、こういった物を運ぶのも大変だったと思います。
戦争博物館・ジープ

戦艦春日の錨
錆びだらけの展示物が多い中で綺麗に保存されている戦艦春日の錨。
春日は、明治36年に日本海軍が購入した2二隻の軍艦の一つです。 のちに練習艦として運用されますが昭和20年、米軍の空爆により横須賀で沈没しました。
3年後に引き上げ、解体されたようなので、本物であれば、その時に回収された物だと思います。
戦争博物館・戦艦春日の錨

90式戦車の改良型と説明されてますが、レプリカとのウワサもあり真偽は不明です。
試作車両が現存するとも思えないので、恐らく、89式中戦車をベースにした架空の車両で、89式中戦車の主砲が90式5糎7戦車砲だったので、「90式」と説明されているように思えます。 (でも、57mm ではなく、35mm って説明してるんだよな...。)
戦争博物館・90式戦車

増槽タンク
一番上の大きな物がB-29用、下2個が呑龍の増槽タンクのようです。
呑龍も重爆撃機ですが、やはり B-29 とは規模が違うようです。
落下式の増槽タンクを一番最初に採用したのは日本だったとか...。
戦争博物館・増槽タンク

屠龍のエンジン
このグニャグニャに変形したエンジンは、昭和20年に B-29 に体当たりした屠龍の物です。
墜落した場所に遺体と共に埋葬されましたが、その後、発掘されてエンジンがここに展示されているようです。
日本に現存する屠龍のエンジンはこれだけと説明されてましたが、「水戸つばさの塔公園」にも展示されているようです。 どちらにしろ、現存する物は少ないようです。
屠龍は日本では珍しい双発式戦闘機で、B-29 の迎撃任務に使用されました。
戦争博物館・屠龍のエンジン

本物かレプリカか、説明が正しい、正しくないは、ここでは野暮のようです。
館長の手書きの説明を楽しみましょう。 では、屋内展示へ。


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