兵庫県 篠山城 ― 2018年09月16日
徳川家康は関ケ原の戦い後、大阪城を牽制する為に 1609年に篠山城を築きました。
この工事には、西日本に多く存在する豊臣方の大名が動員されており、徳川に対抗する大名うの力を削ぐ意味合いもありました。 縄張りは築城の名手、藤堂高虎による物です。
城主は譜代大名が勤め、篠山城は幕末まで存続します。
駐輪場は、篠山城大書院の入り口付近にありました。
内堀を渡る橋の右側のスペースになります。
昔であれば、北廊下門があった付近かと思います。 よくよく考えると凄い場所を駐輪場にしてますね..。
この内堀を渡る橋の先にあったのが表門で、写真を撮っている手前側に北廊下門がありました。 門は失われていて存在していません。
篠山城の築城期間は1年未満なので、もの凄い突貫工事で築かれています。 でも、立派な石垣を見るとそれを感じさせない造りです。
表門付近から内堀を眺めた所です。
この辺りの堀の幅はそれほど広くありません。 また、犬走の幅が堀幅と同じくらいあります。
これだと、簡単に堀が渡れてしまうような気がします。 石垣が結構高いので、犬走の幅が広いのはその為でしょうか? 工期も短かったようですし...。
表門の先は桝形虎口になっています。
昔の絵図を見ると、この虎口の右手側を塞ぐように中門が存在していたようです。
表門を突破した攻め手は中門が閉じられているとこの狭い空間に閉じ込められます。 守り手側は石垣の上から鉄砲や弓で敵を一掃します。 非常に危険な場所ですね..。
ここの虎口に使用されている石材を見ると、刻印されてる石材が目立ちます。
篠山城の築城には20もの大名が関わっていたそうなので、余計に目立つのかも知れません。
各大名も必死だったと思うので、人の石材を盗む行為は、よくある出来事だったのかも知れませんね...。
こちらの石材には、石を割る為の矢穴の跡があります。
割らずにそのまま石垣に使われたみたいです。
恐らく左側に中門があったのだと思います。
さらにこのカーブを曲がった先には鉄門があったようです。
現在は冠木門が配置されていますが、名前から察するに、当時は鉄板が貼られた頑強な門だったと思います。 冠木門の先には復元された大書院の入り口が見えます。
大書院
大書院は篠山城の築城と同時期に建てられました。 明治の廃城令後にも健在でしたが 1944年に火災で焼失してしまいました。 現在の建物は 2000年に復元された物で、篠山城の主役とも言える建物です。 復元は、写真や絵図などの資料、学術調査をもとに行われました。
大書院の内部も見学します。
内部は襖絵によって仕切られた8つの部屋があります。
内部の美しい装飾も復元されており、当時の様子を知る事が出来ます。
廃城の後も大書院は存続しており、学校や公会堂として利用されていたようですが、さすがに内装は外されていた事でしょう...。
二ノ丸御殿跡
大書院の裏にあったのが二ノ丸御殿。 二ノ丸御殿の建物は、大書院以外は廃藩後に取り壊されました。 大書院以外の建物は、間取り以外の資料が残されておらず復元が難しいようです。 その為、遺構の上に盛土をして当時の間取りが判るように展示されています。
二ノ丸の井戸。 結構深そう。
埋門跡
二ノ丸の南側にあった門跡です。
この門は非常時には埋め立て外部からの侵入を遮断するそうです。
この門の先は三之丸で、この城の場合、外堀と内堀の間にある空間が三ノ丸で、本丸、二ノ丸を囲むような形をしています。
本丸
二ノ丸から見た本丸の石垣です。 石垣はそれほど高く無い印象を受けたのですが、本丸の周辺は多門櫓で囲まれていたようなので、この石垣の上には建物があったのだと思います。
なお、築城当初は二ノ丸が本丸と呼ばれており、本丸は殿主丸と呼ばれていたそうです。
現在は本丸には青山神社が鎮座しています。
この神社は青山家の御霊を祀る神社で、明治時代に建てられたそうです。
青山氏は、篠山城の城主を六代に渡って務めました。
本丸には御殿のような建物は無かったそうです。
天守台
高さは本丸から約4m、外部の犬走から約20mあります。
天守台は築城時に造られましたが天守が造られる事はありませんでした。 代わりに天守台の隅に一重の櫓が建てられたのみです。
天守の建築が中止されたのは、堅固すぎる篠山城に江戸幕府が危惧したのが原因のようです。 一重櫓一つにしては広すぎる天守台です。
篠山城の周辺も観て回りましょう...。
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