大阪府 古市古墳群(2) ― 2019年12月29日
古市古墳群散策の続きです。
野中宮山古墳
5世紀前半に作られたと考えられている前方後円墳です。 全長 154m あります。
埋葬施設は不明ですが、後円上部に板状の割石が散乱していたようです。 ここからは円筒埴輪、形象埴輪が出土しています。
後円部には野中神社が、前方部には幼稚園があり、保存状態はあまり良く無いようです。
階段状の石垣のような物があったのですが、これも古墳に関係するのでしょうか?
周辺の水濠も北側は現存していますが、南側は公園として整地されてしまっています。
直ぐとなりのはざみ山古墳に向かいましょう。
はざみ山古墳
世界遺産登録されている古墳です。 (世界遺産9個目)
5世紀中頃に作られた全長 105m の前方後円墳です。
西側の水濠は埋め立てられており、古墳の一部は私有地のようです。 土地の所有権に関しては裁判沙汰にもなったようで、別の意味で注目を集めていた古墳のようです...。
ここからも、円筒埴輪、形象埴輪が出土しています。
野中古墳
世界遺産登録されている古墳です。 (世界遺産10個目)
ここに到着したのは 8:40 頃なので、散策を開始してちょうど2時間が経過しました。
5世紀頃に作られた、一辺 37m の方墳です。 周辺の濠は埋没保存されています。
ここは登る事ができるので上から周りを見渡すと、住宅街のど真ん中にある事がわかります。
この古墳を作った人々も、この風景を見たらビックリするでしょうね...。
この古墳は墓山古墳の陪塚のようで、鎧や兜、刀剣や農耕具などの鉄製品が大量に埋納されていたようです。
墓山古墳
世界遺産登録されている古墳です。 (世界遺産11個目)
久々の大きな古墳で、5世紀前半に作られた全長 225m の前方後円墳です。
周辺に陪塚を持つほど大きな古墳ですが、宮内庁ではこの古墳自体が誉田御廟山古墳(応神天皇陵)の陪塚としています。
宮内庁が関係している古墳なので、発掘調査などはあまりされていないのかも知れません。
向墓山古墳
世界遺産登録されている古墳です。 (世界遺産12個目)
墓山古墳の陪塚だと思いますが、宮内庁では誉田御廟山古墳(応神天皇陵)の陪塚としています。
5世紀初頭に作られた方墳で、1辺が 68m あります。
ここには羽曳野市文化財展示室があるのですが、年末だったので閉館だったと思います。
平日の 10時~16時に開門しているようです。
西馬塚古墳
世界遺産登録されている古墳です。 (世界遺産13個目)
これも墓山古墳の陪塚だと思いますが、年代が少し新しく、墓山古墳より後の5世紀後半に作られたようです。 宮内庁では、ここも誉田御廟山古墳(応神天皇陵)の陪塚としています。
1辺 45m の方墳で、円筒埴輪、形象埴輪が出土しているようです。
ここも住宅地のど真ん中にあります。
誉田白鳥埴輪制作遺跡
向墓山古墳の近くに空き地があり、そこが誉田白鳥埴輪制作遺跡です。
1969年に偶然、ここから埴輪を焼いた窯跡が9碁発見されました。
周辺からは、家、人物、動物などの形象埴輪が出土しており、古墳群の埴輪を制作した場所だと考えられています。
住宅地として売り出そうとしたら遺跡が出てしまい、開発ができなくなったパターンでしょうか?
ここで大きなミスをしたのですが、二ツ塚古墳、東馬塚古墳、栗塚古墳の散策を後回しにした為、誉田御廟山古墳の方に引き返す事になってしまいました。
この選択ミスにより、往復30分くらいは無駄に歩く事になってしまいました....。
栗塚古墳
世界遺産登録されている古墳です。 (世界遺産14個目)
周りを住宅で囲まれており、案内も無かったので見つけにくかったです。
詳細は不明ですが、位置的にいって誉田御廟山古墳(応神天皇陵)の陪塚だと思います。
1辺 43m の方墳です。
東馬塚古墳
世界遺産登録されている古墳です。 (世界遺産15個目)
ここは非常に見学しにくく、テニスコートの駐車場からは良く見えたと思いますが、勝手に入るのに気が引けたので、家の隙間から辛うじて写真を撮りました...。
詳細は不明ですが、ここも誉田御廟山古墳(応神天皇陵)の陪塚だと思います。
1辺 23m の方墳です。
二ツ塚古墳
世界遺産登録されている古墳です。 (世界遺産16個目)
こちらに関しては、テニスコートにでも入らないと近づく事も困難な状況でした。
位置的に、駐車場の奥の方に見えるのが二ツ塚古墳だと思います。
苦労してここまで歩いてきましたが、ちょっと残念な感じの古墳たちでした...。
高屋築山古墳(安閑天皇陵)
二ツ塚古墳からここまでは、結構距離があったので疲れました....。
宮内庁により、安閑天皇陵とされていますが、継体天皇の皇女の墓所でもあるようです。
6世紀初頭に作られた 122m の前方後円墳です。
この古墳は畠山氏の居城である高屋城の本丸として使用されいた事もあり、かなり手が入っているようです。 宮内庁管理で拝所もあります。
軽里大塚古墳(白鳥陵)
世界遺産登録されている古墳です。 (世界遺産17個目)
宮内庁では景行天皇の皇子、日本武尊(ヤマトタケル)の墓所とされています。 ヤマトタケルのお墓って、ここだったんですね...。 初めて知りました。
5世紀後半に作られた、長さ 190m の前方後円墳です。
宮内庁管理なので拝所もあり、周辺の水濠も綺麗に残っています。
ようやく古市古墳群の南端部に到着です。
この後、藤井寺駅方面に北上して残りの古市古墳群を目指します。
最近のコメント