栃木県 湯西川ダム2025年04月26日

湯西川ダムは栃木県日光市の重力式コンクリートダムです。
本体着工は 2008年で、完成したのは 2012年、鬼怒川上流 4ダムの中では一番新しいダムです。 主な用途は、洪水調節、流水の正常な機能の維持、かんがい用水、水道用水、工業用水などです。 鬼怒川上流 4ダムは連携して鬼怒川下流の洪水調節を行っています。
湯西川ダムは五十里ダムの上流に位置し、大雨の時には五十里ダムの負担を軽減しています。

駐車場
五十里ダムからバイクで 10分程度の距離でした。
思ったよりも近い場所にあります。
見学用の大きな駐車場があるので、停める場所には困らないと思います。
湯西川ダム・駐車場

湯西川ダム資料室
ダムカードはここで配布していました。
資料室には湯西川ダムの特徴説明以外に、2015年の大雨で鬼怒川が決壊した時、鬼怒川上流の 4つのダムがどのような状況だったのかの説明もあり興味深かったです。
近年の大雨は降水量が異常で、年々悪化しているように思えます。
地球温暖化の影響でしょうか..。
湯西川ダム資料室

湯西川ダム
五十里ダムも大きかったですが、それよりもかなり大きなダムです。
大きさは、堤高 119m、堤頂長 320m です。
湯西川ダムの建設では、工事で採掘した岩片や土砂、湯西川の河床砂礫や川治ダムの堆積土砂などをコンクリート骨材として利用した為、原石山を必要としませんでした。
それにより、コストや自然環境に配慮した建設手法を採用しているようです。 資源も有限なので、利用できる物を上手く建材として利用しているようです。
湯西川ダム

湯西川ダム

ダムの上の方にある四角い穴4つが自然越流式の非常用洪水吐です。
ダム湖の水位が上がれば自然に流れ出る仕組みです。
常用洪水吐はオリフィスローラーゲート 1門です。 ダムの筐体の中央になる小さな穴がオリフィスゲートです。
湯西川ダム

湖側からダムの筐体を眺めた所。
多分、手前の建物は管理用のボートを保管している艇庫だと思います。
奥の方の湖側の大きな建物は選択取水設備のようです。
その向かい側にある小さな建物はエレベーター室です。
湯西川ダム

艇庫
船を上げ下げする為のインクラインが見えます。
その隣に見えるのは人間用の階段でしょうか?
インクラインの角度に合わせたのだと思いますが、傾斜が急な階段ですね..。 
湯西川ダム・艇庫

湯西川湖
湯西川ダムによって作られた人工の湖です。
湯西川ダムの総貯水容量は 7,500万㎥ なので、貯水容量から見ても先ほど見学した五十里ダムよりも大規模なダムだと言えます。
なお、近くの道の駅からダム湖からダムを見学する水陸両用バスが運行しています。
ダム湖からダムを見学するのも面白そうです。
湯西川湖

やはり長いですね..。
ダムの筐体の幅も広く感じます。
湯西川ダム

選択取水設備
ここの選択取水設備は「連続サイフォン式選択取水設備」と言う物です。
ゲートレスなので建設費で約 2割、維持管理費で約 3割のコスト削減になるようです。
「連続サイフォン式」と言うのは、逆V字型の取水管を連続して山積みにし、各V字型取水管の頂部に空気を出し入れする事により開閉を行う仕組みです。
確かに、湖側から見た時に建屋がそのまま湖の中に伸びてる外観だったので、変わった取水設備だなと言う印象はありました。
湯西川ダム・選択取水設備

エレベーター室
五十里ダムのエレベーター室と比べると、かなり現代的な外観です。
普段は入れませんが、年1回の「鬼怒川上流 4ダムの内部見学」の時は、多分、ここからダムの中に入るのだと思います。 4つのダムの内部見学が同時にできるのは貴重なので、一度参加してみたいですね..。
湯西川ダム・エレベーター室

湯西川ダム・エレベーター室

微妙な感じの閉鎖具合ですが、多分、見学できるのはエレベーター室付近までのようです。
奥に見える建物は常用洪水吐の制御室のようです。
湯西川ダム

ジェットフローゲート
洗濯取水設備から取水した水がダムの下にあるジェットフローゲートから勢いよく減勢池に放出されていました。 ジェットフローゲートは 大小 2門あるようです。
迫力があります。
湯西川ダム・ジェットフローゲート

湯西川ダム

下を見ると怖いです。
点検整備する人はあの階段を使うのかな?
だとしたら、相当、足腰が強くないと出来ない仕事ですね...。
湯西川ダム・エレベーター室

資料室の説明を見ると、最近のダムはコスト意識や自然への配慮が重視されている事が分ります。 絶滅危惧種のクマタカが繁殖できるように人口の巣を設置するなどは、ダム本体の工事とは無関係に思えますが、自然との共存を考えると重要な配慮なのだと思いました。