三重県 比奈知ダム2023年10月07日

本日3つ目のダムが三重県名張市の比奈知ダムです。
こちらは、本体着工が 1993年、完成が 1998年なので、比較的新しい部類かも知れません。
重力式コンクリートダムで、ゲートは摺動式高圧ラジアルゲートが2門あります。
堤高 71m、堤頂長 355m なので、かなり幅の広いダムです。
主な用途は洪水調節、河川環境保護、水道用水、発電です。

駐車場
管理所の隣が大き目の駐車場なので、バイクを停める場所には問題ありませんでした。
到着したのも 16時頃だったので、それほど人は多く無かったです。
ここも、名張市の中心地からそれほど離れて無いので、もう少し早い時間だったら人が多かったかも知れません。
比奈知ダム・駐車場

管理所
無事、ダムカードが入手出来ました。
ダムが新しいと、管理所の建物も新しいですね。
では、ダムを見学する事にします。
比奈知ダム・管理所

堤頂長が 355m もあるのですが、「そんなに長かったかな?」と言った感じです。
ダム本体コンクリートを全て 拡張レアー工法(ELCM)で打設した初めてのダムらしいです。
拡張レアー工法と言うのは、施工設備が許す限り継目を設けずに広い範囲を打設する工法です。
工費、工期の節約になるとの事。 建築技術もどんどん進んでるようです。
比奈知ダム

ダムの幅位がかなり広いです。
先ほどの青蓮寺ダムと比べると倍以上あります。
多分、長さを感じなかったのは、陸地部分が長いからかも知れません。 その為、管理所から見るとゲートはダムの中心部より奥にあるように見えます。
比奈知ダム

ゲート付近まで歩いてきました。
左手前側が選択取水設備で、その奥が予備ゲート室。
左側は、ダムの歪みを計測するプラムラインなどの設備を点検する為のエレベーター室です。
比奈知ダム

エレベーター室の部分です。
エレベーターは、非常用洪水吐きの両サイドに配置されているようです。
比奈知ダム・エレベーター

下流側の様子です。
多分、手前の大き目の建物が利水放流設備・バルブ室だと思います。 こちらからだと分かりませんが、建物の下に大きな穴が開いてると思います。
写真中央付近の小さ目の建物の方が発電所だと思います。 以外と小さな建物です。
比奈知ダム・下流側

自然調節方式の非常用洪水吐きです。
この高さまで水位が上がらると自然に流れ出る構造です。
比奈知ダム・非常用洪水吐き

先ほどの非常用洪水吐きを乗り越えた水が、この減勢池に流れ出ます。
池の幅は 35m あります。 また、減勢池はカーブしていて2段構えのようです。
利水放流設備・バルブ室の下からチョロチョロ水が出てますね...。多分、水量が多い時は噴き出すように水が出るのだと思います。
左手前の小さな建物もバルブ室で、そこで導水管が分岐しています。 一方は発電所へ、もう一方が利水放流設備の方に流れます。
比奈知ダム・非常用洪水吐き

取水設備
ここから取り込んだ水が先ほどの小さな建物の方のバルブ室に流れます。
少しずつですが、ダムの仕組みが分かるようになってきました...。
比奈知ダム・取水口

ひなち湖
ダム湖の名前は「ひなち湖」です。
ダムを管理する水資源機構と三重県内の環境保護団体が共同で水質浄化に取り組んでいるらしいです。
ひなち湖

後で知ったのですが、受付で申し込めばダム内部の見学も可能だったようです..。
失敗しました...。