奈良県 薬師寺(2)2023年11月24日


東塔
東塔は、薬師寺最古の建物で 730年に建立されました。
見た感じ、六重塔に見えますが東塔は三重塔です。 大きな屋根の下にある少し小さな屋根は裳階(もこし)と呼ばれる飾り屋根です。 高さが約 34m もある塔は、三重塔としてはかなり大きい部類に入ります。
心柱脚部の痛みが激しかった事から 2009年に解体修理されました。 東塔の内部には、釈迦八相の内、入胎、受生、受楽、苦行の場面が祀られています。 元々あった釈迦八相は損傷が激しく、東塔の四場面は 2023年に再興された物です。
薬師寺・廻廊と東塔

薬師寺・東塔

特別公開されている東塔の入り口付近から、金堂、大講堂を眺めた所。
薬師寺は、少しずつ創建時の姿を取り戻しているのかも知れません。
薬師寺・東塔、金堂、大講堂

西塔
1528年に戦火で焼失した西塔は、長らく再建されませんでしたが、1981年に再建されました。
再建された西塔は色彩が美しく、東塔も建立時はこんな感じだったのかも知れません。
こちらの内部には、釈迦八相の内、成道、転法輪、涅槃、分舎利の4場面が祀られています。
なお、塔が2つ並ぶ配置を薬師寺式伽藍配置と呼ぶそうです。
薬師寺・西塔

薬師寺・西塔

やっぱ、塔が並ぶ配置の伽藍は珍しいですよね..。
薬師寺・西塔

ここまでが白鳳伽藍の拝観です。
入り口まで引き返し、玄奘三蔵院伽藍の方に移動します。

大門
ここが玄奘三蔵院伽藍の入り口です。
薬師寺・大門

本坊
写経道場がある本坊です。
ここで写経すると納経蔵に納めあれて永代供養されるようです。
いつか、時間など気にせずに、ゆっくりと写経でも出来る日が来ると良いのですが...。
薬師寺・本坊

慈恩殿
元々、大阪の長久寺の本堂だった建物を移築したようです。
偶に特別公開されますが、普段は一般公開されてないようです。
内部には、細川護煕氏が制作した 25壁面の障壁画があるようです。
薬師寺・慈恩殿

玄奘三蔵院伽藍
1991年に建立された新しい伽藍です。
西遊記でも有名な、玄奘三蔵は経典を求めてインドを旅して中国に持ち帰ります。
その時に持ち帰って翻訳された経典が日本に伝来されました。
仏教に大きな影響を与えた玄奘三蔵の遺徳を後世に伝える為に創建された伽藍です。
大唐西域壁画殿には、平山郁夫氏の障壁画が奉納されています。
廻廊の中が撮影OKなのか不明だったので、廻廊内は撮影しませんでした...。
薬師寺

薬師寺・玄奘三蔵院伽藍

薬師寺・玄奘三蔵院伽藍

薬師寺は世界遺産登録されている寺院ですが、建物自体はかなり新しい印象を受けます。
世界遺産登録に必要なのは、建物では無く、伝統を継承する取り組み自体のようですね...。


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