茨城県 筑波実験植物園2024年10月12日

筑波実験植物園は 1976年に筑波地区に設置され、1983年に開園した実験植物園です。
国立科学博物館の研究施設の一つで、研究の為、多種多様な植物が育てられています。
施設には、一般公開されている実験植物園と、非公開の標本庫があります。
国立科学博物館に置かれていたパンフレットで以前から存在は知っていたのですが、なかなか行く機会がなく、今回が初めての訪問になります。

開園前に到着しましたが、数台の車が停まってました。
その後も駐車場に入って来る車があり、入り口には入園待ちの行列が出来てました。
結構、早めに来場する人が多いのかも知れません。
帰る頃には駐車場は満車状態でした。 地元に人気がありそうですね..。
筑波実験植物園・駐車場

訪問時はちょうど「きのこ展」が開催されていたので、栽培されたキノコや採取された野生のキノコが展示されてました。 なかなか渋い企画展です。 毎年やってるのでしょうか?
キノコは食用に栽培もされている身近なお食材ですが、種類が非常に多く毒がある物や、中には食べられるのか食べられないのかすら不明な物まであります。
今でも食用か不明なキノコがあるのに、昔の人はどうやって毒の有無を知ったのでしょうか...。
キノコは菌類に分類されるので、植物と言うよりは動物に近い奥の深い生き物です。
筑波実験植物園・きのこ展

ツクリタケ
マッシュルームの事みたいです。
結構昔から栽培されていたようで、日本に来たのは明治時代中期の頃みたいです。
筑波実験植物園・ツクリタケ

アラゲキクラゲ
キクラゲの仲間のようです。 確かに、色が白い以外はキクラゲに似てます。
アラゲキクラゲは食用に国内でも栽培されているようです。
一般的には黒いようなので、白いのは珍しいのかも知れません。 それとも、日光に当ずに育てれば白くなるのかな?
筑波実験植物園・アラゲキクラゲ

ブナシメジ
こちらも料理で良く使われるキノコです。
日本国内でもブナの倒木に自生するようですが、大抵は栽培された物だと思います。
販売されているのは、もっと傘の部分が大きいので栽培中の物ですかね?
筑波実験植物園・ブナシメジ

他、採取されたキノコも展示されてましたが、種類が多すぎて良く分からないでした..。
どれも似た外観なので、素人が野生のキノコを食べるのは危険ですね..。
リスは毒キノコを食べても大丈夫なようですが、解毒の仕組みは良く分かってないようです。
本当に奥が深い世界です..。

筑波実験植物園には立派な温室があります。
熱帯資源植物温室では、食料や原材料、香辛料など、資源として活用される国外の植物が栽培されており、他、サバンナや熱帯雨林の植物を育てる温室もあります。
筑波実験植物園・熱帯資源植物温室

温室で育てられているレモンです。 「見ごろ1位」の立札が付いてました。
ポンデローザと言うレモンの栽培種類のようです。
普段見慣れているレモンより、3~4倍もあるかなり大きな種類のようです。
形も少しいびつな感じがします。
筑波実験植物園・レモン

「見ごろ2位」の立札が付いていたバナナです。
現在、食用に栽培されているバナナの源流は、ムサ・アクミナータと言う野生品種のようです。
ムサ・アクミナータはサイズが小さくで種も多く、食用には向かないようですが、種子を作らない突然変異を改良して現在のバナナになったようです。
筑波実験植物園・バナナ

「見ごろ3位」はランの花でした。
ランの花は、お店の開店祝いで良く見かけます。 ランの種類は非常に多く、200年近く品種改良が続けられているようです。 有名な胡蝶蘭が日本に来たのは明治時代のようですが、気温が低くなる日本での栽培は難しかったようです。
筑波実験植物園・ラン

温室には、ウツボカズラのような食虫植物も栽培されてました。
ウツボカズラの種類は30種ほどあるようで、中に落ちた昆虫を消化して窒素やリンなどの栄養素を吸収します。
ウツボカズラは観賞用に販売されているようです。 普通に水を与えて育てるようで、意外にも、虫は食べさせない方が良いそうです。 食虫植物とは言え、昆虫から栄養を取るのは最後の手段なのかな?
筑波実験植物園・ウツボカズラ

筑波実験植物園・ウツボカズラ

研修展示室でも「キノコ展」の展示が行われてました。
これは、色々な形をした担子器の模型です。
担子器とは、胞子を作る細胞で、突起の先端に胞子が出来るようです。
良く分からないけど、こんな感じの細胞が傘の下に沢山あるのかな?
研修展示室にはキノコを題材としたアート作品なども展示されてました。
筑波実験植物園・キノコ展

中には入れませんが培養室の見学もできます。
植物栽培も、ここまで来ると科学実験ですね...。
筑波実験植物園・培養室

14ヘクタールある波実験植物園の大半は屋外展示エリアです。
屋外展示は広大で、度々、現在位置を見失いました...。
区画ごとに「山地草原」など、植物がテーマ毎に栽培されています。
庭園のような派手な植物は無いです。 自然に近い感じを再現しているので、人によっては殺風景に感じるかも知れません。 ここは、じっくりと足元の植物を観察するような場所だと思います。
筑波実験植物園

筑波実験植物園

筑波実験植物園

筑波実験植物園

南極の石が展示されてました。
片麻岩と言う石で、石英、長石、雲母なで構成されています。
表面がデコボコしていて、最初、溶岩かと思いましたが、このくぼみは硬いザクロ石の砂を含んだ強風によって、少しずつ削られて出来たようです。
先カンブリア時代(約10億年前)の石のようです。
筑波実験植物園・南極の石

ここは、難しい事を考えず、散歩するような気分で散策すれば良いかと思います。
では、次の目的地に移動しましょう..。
筑波実験植物園・トンボ

筑波実験植物園