群馬県 旧丸山変電所2025年03月22日

今回は碓氷峠の「アプトの道」の途中にある旧丸山変電所を見学する事にします。
旧丸山変電所は旅行案内によく掲載されてますが、横川駅か、碓氷峠の森公園から「アプトの道」を歩く必要があり、見学するには時間に余裕が必要です。

アプトの道
旧信越本線アプト式鉄道の横川駅~熊ノ平駅間の廃線敷を利用した遊歩道です。
以前、めがね橋を見学する時に少しだけ歩いた事があります。
横川駅~碓氷峠の森公園の間は、ほぼ一直線のなだらかな坂道になります。
それほど急勾配には感じなかったので、ラックレールが配置されていたのは今回歩いた範囲では無かったのかも知れません。 ただ、体感的に勾配が緩く感じても、鉄道にとっては急勾配なのかも知れません。
アプトの道

アプトの道

旧丸山変電所
横山駅~軽井沢駅間はトンネルが多く、窒息する恐れがあった事から電気機関車を採用する事になり、旧丸山変電所は 1912年に建てられました。
アプト式は速度が遅い為、1963年に粘着式の新線に切り替わり、アプト式は廃止となります。
この時、粘着運転を実現する為、補助機関車として EF63 が採用されました。
変電所はアプト式の廃止に伴い役割を終えたようです。
1997年に長野新幹線が開通すると信越本線の横山駅~軽井沢駅間も廃止になります。
旧丸山変電所

アプトの道から旧丸山変電所が見えてくるとテンションが上がりますね...。
旧丸山変電所は 2棟の建物に分かれており、向かって左側が機械室で、右側が蓄電池室です。 建物の外観はほぼ同じですが、屋根の部分が少し違うようです。
明治時代に多く建てられた煉瓦造りの美しい建物です。
明治時代後期の建物ですし、煉瓦の積み方は、多分、イギリス積だと思います。
旧丸山変電所・機械室

機械室
機械室は発電所から送られてきた交流電気を直流電気に変換して蓄電池室に送ってました。
室内には物が散乱しているような状態でした。 ただ、土台のような物が見えるので、変電装置の土台の跡かも知れません。
年に何回か内部公開される日があるようなので、予定が合えば行ってみたいですね..。
旧丸山変電所・機械室

旧丸山変電所・機械室

旧丸山変電所・機械室

旧丸山変電所・機械室

旧丸山変電所・機械室

蓄電池室
蓄電池が置かれており、機械室で直流に変換された電気を蓄電池に貯めていました。
建物内には蓄電池 312個が並べられていたようです。
こちらは窓がすりガラスだったので建物内は見れませんでした。
旧丸山変電所・蓄電池室

旧丸山変電所・蓄電池室

旧丸山変電所・蓄電池室

蓄電池室の側面を見た所。
出入り口と思われる所に三角形の屋根のような跡があるので、機械室と蓄電池室の間には屋根付きの渡り廊下のような物があったのかも知れません。
旧丸山変電所・蓄電池室

蓄電池室の隣に門跡がありました。
当時は建物が塀のような物で囲まれていて、この門から出入りしていたのかも知れません。
もしかしたら、蓄電池室の隣の空き地に作業員の詰所のような建物があったのかも知れませんね...。
旧丸山変電所・蓄電池室

旧丸山変電所・蓄電池室

次に来るときは、横川~熊ノ平までアプトの道を歩いて見たいですね..。