東京都 神代植物公園 植物多様性センター2022年09月25日

神代植物公園の分園である植物多様性センターは、東京の絶滅が危惧される植物の保全を目的として 2012年に開園しました。 絶滅危惧種の収集と保護・繁殖、教育活動などを行っています。
神代植物公園の分園ですが、この施設は無料で見学する事ができます。

神代植物公園のすぐ隣にある施設なのですが、今まで一度も中に入った事がありませんでした。
神代植物公園を歩き回ると疲れてしまうので、植物多様性センターには行く気が無くなってしまいます。 今回は先に植物多様性センターを見学する事にします。
園内には奥多摩ゾーン、武蔵野ゾーン、伊豆諸島ゾーンの3つの区画があります。
植物多様性センター

奥多摩ゾーン、石灰岩地エリア
奥多摩日原の稲村岩や天祖山の石灰岩地帯を再現しています。
こういった場所では大きな木は育ちません。 また、アルカリ性土壌に耐えられる植物しか生息できません。 植物多様性センターは、こんな感じに自然に近い感じで展示しているので、それなりに知識が無いと、生息しているのな何なのか分からないですね...。
植物多様性センター・奥多摩ゾーン

奥多摩ゾーン、湿地エリア
こちらは奥多摩の渓谷付近にある湿地を再現しています。
奥多摩は起伏が大きく、渓谷の方では先ほどの岩場とはまったく別の生態系が存在します。
奥多摩は、綺麗な湧き水も豊富だと思います。
植物多様性センター・奥多摩ゾーン

奥多摩ゾーン、落葉広葉樹林エリア
シモバシラと呼ばれる小さな花のようで、9月末~10月頃に咲くそうです。
訪問時はまだ咲き始めのようでした。
植物多様性センター・奥多摩ゾーン・シモバシラ

武蔵野ゾーン、シラヤマギク
日本中の山地の道端に咲いてるようです。
多分、小さな花なので気にせずに素通りしていると思います。
新芽は「ムコナ」と呼ばれていて山菜になるようです。
植物多様性センター・武蔵野ゾーン・シラヤマギク

植物多様性センター・武蔵野ゾーン・シラヤマギクと蜂

武蔵野ゾーン、コムラサキ
初夏に薄紫色の小さな花を咲かせ、秋になると紫色の果実になります。
ムラサキシキブによく似てますが、コムラサキの方が低木で果実が密集しています。
訪問したのが9月末だったので、ちょうど果実ができる頃だったようです。
植物多様性センター・武蔵野ゾーン・コムラサキ

武蔵野ゾーン、オケラ
昆虫のオケラは知ってましたが、植物のオケラは初めて知りました。
見た事の無い変わった花です。 角のような物が沢山突き出ています。
昔から生薬としても使用されていたようです。
植物多様性センター・武蔵野ゾーン・オケラ

武蔵野ゾーン、カキノキ
果樹林エリアではカキノキが実を付けてました。
鳥が突っついた痕でしょうか? 熟してそうな実にはキズが付いています。
武蔵野ゾーンは身近な植物が多いです。
植物多様性センター・武蔵野ゾーン・カキノキ

武蔵野ゾーン、ガマズミ
これも、わりと良く見かける木の実です。
植物多様性センター・武蔵野ゾーン・ガマズミ

伊豆諸島ゾーン、海岸岩地エリア
海岸の岩場が再現されて展示されています。
このような岩場では、岩のくぼみやすき間に植物が育ちます。
でも、地味すぎて、見所がよく分からなかったです...。
植物多様性センター・伊豆諸島ゾーン・海岸岩地エリア

ヒメアカタテハが花の蜜を吸ってました。
良く見かける蝶なので軽く調べた所、南極大陸を除く全ての大陸に広く分布しているとの事。
そんなに広範囲に生息できる蝶がいたとは驚きです。
植物多様性センター・ヒメアカタテハ

植物多様性センター・ヒメアカタテハ

神代植物公園で育てられている鑑賞用の花と比べると、かなり地味な感じでそれなりの知識も必要そうです。 でも、定期的に訪問すると、季節の変化が楽しめるのかも知れません。