栃木県 川俣ダム ― 2025年04月26日
川俣ダムは栃木県日光市のアーチ式コンクリートダムです。
本体着工は 1959年、完成は 1966年です。 鬼怒川上流 4ダムの中では 2番目に古いダムになります。 主な利用目的は、洪水調節、流水の正常な機能の維持、発電です。 このダムは川治ダムの上流に位置し、連携して鬼怒川下流の洪水対策にあたっています。
鬼怒川上流 4ダムはかなり近い場所にあるのですが、川俣ダムは少し離れた場所にあります。
駐車場
未舗装ですが、見学者用の大きな駐車場があります。
駐車場から川俣ダムの資料館までは約 300m ほど舗装道路を歩く事になります。
なお、川俣ダム周辺ではクマの目撃情報があるようなのでご注意を。 と、言っても、最近は「熊目撃注意」の注意書きが何処にでもありますが..。
川俣湖
川俣湖は、川俣ダムによって作られた人工の湖です。
川俣ダムの建設により、約 50戸が移転する事になったようです。 このダム湖の下にも昔の生活後が沈んでいるのでしょう...。
川俣ダムの総貯水容量は 8,760万㎥ あります。 結構、大きなダム湖ですが、2015年の大雨では対応しきれなかったようです。 これより上流に大きな川は無さそうですが、山間部に想定以上の大雨が降ったのだと思います。
資料館
川俣ダムの工法や、当時のこの地域の人々の生活などが展示されてました。
ダムカードや、鬼怒川上流 4ダムのスタンプラリーのスタンプもここで押せます。
この後、川俣ダムの管理所で、鬼怒川上流 4ダムの特性ホルダーを貰いました。
川俣ダムの堤高は 117m、堤頂長は 131m です。 堤高と堤頂長の比率は 0.89で、これは、アーチ式ダムとしては日本一縦長のダムになります。
オーバーハングは川治ダムほど極端では無さそうです。
訪問時は凄い強風で、ダムの上を歩ていると吹き飛ばされそうで怖かったです。
下にキャットウォーク(保守作業用の細い通路)が見えますが、こんな日にあそこを歩くのは危険ですね..。 強風の日はどうしているのでしょうか..。
クレストゲート
非常用洪水吐はクレストローラーゲート 6門です。
結構古いダムだと思うのですが、ゲートの建屋などは近代的な印象を受けます。
この高さから放流するとかなりの衝撃になりそうですが、減勢工は何か特別な事をしているのでしょうか?
コンジットゲートとハウエルバンガーバルブ
常用洪水吐はコンジット高圧ローラーゲート 2門で、補助的にハウエルバンガーバルブ 1門が使われるようです。
クレストゲートの真下にある2つの建物がコンジットゲートの制御室で、この角度からは見えませんが建物の下にコンジットゲートがあります。
コンジットゲートの右斜め下にある、小さな建物と大きな穴がハウエルバンガーバルブです。
ハウエルバンガーバルブは霧状に放水するバルブで、ダムの下が掘り下げられる事を軽減します。 こちらはコンジットゲートを開放する前に減勢池の水位を上げる為に使うようです。
ダムカードには、ジェットフローゲート 1門と書かれています。
1ヶ所放流している所があったのですが、あれがジェットフローゲート?
あまり見た事が無い感じですが、ここは絶壁のような峡谷にあるダムなので、地形的な問題であのような構造なのでしょうか? 専門家では無いので良く分からんです..。
アーチ式ダムなので元々岩盤は強固なはずですが、岩盤の補強工事を行っているようです。
日本初の岩盤改良工法で、詳しくはありませんが説明を見ると、岩盤内にコンクリートの壁を造り、アンカーを打ち込んで岩盤を固定する工法のようです。
2016年から予防保全の為に岩盤改良工事を行っているようなので、わりと最近におこなった補強工事なのかも知れません。
よく見ると、巨大なボルトのような物が岩盤にメリ込んでますね..。
あんな場所にどうやって資材を運んだのだろう..。
吊り橋
動見ても尾根が途切れている場所にある吊り橋...。
下に降りてから登り直すのが明らかなので、最初は行くのを止めようと思ったのですが、管理所でスタンプラリーの景品を貰う時に吊り橋の話が出たので行ってみる事に...。
結論から言うとかなりのアップダウンでした。
57段+160段の階段を下りた後、190段の階段を登り、また 50段の階段を下りると吊り橋です。 これを往復する体力が必要です。
四阿の近くにダムカードの枠がありました。
川俣ダムは日本一の縦長ダムなので、ダムカードとしては珍しい、縦長デザインです。
ここに到着した時には体力を消耗していたので、枠を綺麗に撮る気力がありませんでした..。
渡らっしゃい吊り橋
地上高約 100m、橋長 75m あります。
訪問時は凄い強風だったので吊り橋が異常に揺れました。 これだけ揺れる吊り橋は初めてでした。 あまりの揺れにビビッてしまい、吊り橋を渡りきる事が出来ませんでした...。
この吊り橋の下に副ダムが見れるとの事ですが、この揺れで下を見るのは無理でした。
揺れる吊り橋の上から数枚の写真を撮影..。
ここからだとゲートの様子が良く見えます。
ここには風の無い日に来たいですが、アップダウンのキツさを知ってしまうと来れるかどうか..。
でも、ここから放流する所を見たいですね..。
鬼怒川上流 4ダム、なかなか良かったです。
次は内部見学会の日に合わせて来る事にしましょう!
コメント
トラックバック
このエントリのトラックバックURL: http://hiros-info.asablo.jp/blog/2025/04/26/9788518/tb
※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。






















コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。