奈良県 法隆寺(2)2023年11月24日

これから法隆寺の大宝蔵院、東院伽藍、中宮寺の方を見学したいと思います。

上御堂
大宝蔵院に行く途中、上御堂が見えました。
元々、拝観できる建物ではありませんが、修繕工事が行われているようです。
奈良時代に、舎人親王(天武天皇の皇子)の発願によって建立されたと伝わる建物ですが、989年に倒壊しており、現在の建物は 1318年に再建された物です。
上御堂は、年に数日だけ特別ご開扉する時があるみたいですね...。
法隆寺・上御堂

大宝蔵院
1998年に建立された法隆寺の資料館的な建物です。
ここには、法隆寺の歴史を伝える数々の宝物が展示されています。
ぐるっと周回するような建物構造で、その中間地点に百済観音堂があります。
法隆寺・大宝蔵院

百済観音堂
大宝蔵院の中庭から眺めた百済観音堂の様子です。
百済観音堂には、飛鳥時代に作られた百済観音像が安置されています。
この時代は細身の体系や、顔つきが特徴的な仏像が多いので、素人目にも年代が分かりやすい仏像が多いです。
法隆寺・百済観音堂

東大門
西院伽藍から東院伽藍の参道に出入りする奈良時代に建立された門です。
元々は食堂の南側にあり、平安時代に東西伽藍の境目となる現在の場所に移築されたようです。
法隆寺・東大門

三棟造りと言う、珍しい作りの門だそうです。
門の前後に屋根があり、その上に大きな屋根が載っている感じになります。
門の手前にある柱の上が棟木で、そこから垂木が下がっています。 屋根が二重になっているような構造なので、手前の垂木も2段重ねになっています。
見た目はシンプルですが、建てるには、結構、手間がかかりそうな構造ですね..。
法隆寺・東大門

東院伽藍の参道
参道を四脚門の方まで進んで、東大門の方を振り返った所。
土塀を支えてるような棒があったり、この辺りの土塀の痛み具合が心配になります...。
修復しているのでしょうか..。
法隆寺・東院伽藍の参道

法隆寺

四脚門
東院伽藍の入り口になる門です。 東院伽藍も拝観料が必要です。
東院伽藍は年代的に新しい印象があったのですが、739年に建立されたようです。
法隆寺の再建が 708年なので、思ったほど差が無いようです。
四脚門は、鎌倉時代前期に建立された物のようです。
法隆寺・四脚門

廻廊
夢殿の周辺は廻廊で囲まれています。
廻廊の中心は夢殿だけなので、東院伽藍の廻廊と比べると規模は小さいです。
廻廊の奥に移っているのは廻廊の外にある鐘楼です。
法隆寺・廻廊と鐘楼

法隆寺・廻廊

夢殿
東院伽藍の中心的な建物です。
行信が聖徳太子を偲んで 739年に建てたのが夢殿を中心とする東院伽藍です。
この特徴的なは八角形の建物は、737年には存在していた可能性もあるようです。
1230年に大規模な改修が行われおり、現在の姿は創建時とはだいぶ変わっているようです。
ここに安置されている観音菩薩立像は秘仏で、明治時代に岡倉天心とフェノロサが初めて白布を外して確認した話は有名ですね...。
法隆寺・夢殿

舎利殿
聖徳太子が2歳の時に合掌したら、掌中から出現した舎利を安置している建物のようです。
現在の建物は 1219年に再建された物のようです。
法隆寺・舎利殿

鐘楼
東院伽藍の廻廊から外に出て、中宮寺の方に向かいます。
その途中にあったのが、この鐘楼です。
鐘楼は鎌倉時代前期の建物ですが、吊るされている梵鐘は奈良時代の物です。
法隆寺・鐘楼

伝法堂
橘古那可智(聖武天皇の夫人)の住居を東院伽藍に移築した建物です。
仏像を安置する建物として使用されています。
奈良時代の住宅建築としては、貴重な現存建物になります。
確かに、御堂のような雰囲気とは少し違う感じがしますね...。
法隆寺・伝法堂

中宮寺
ここの門から先が中宮寺になります。
中宮時が飛鳥時代に創建された時は、現在の場所よりも 500mほど東側だったようです。
当時は四天王寺式の伽藍配置だったようで、今よりも規模が大きかったようです。
当時の法隆寺と中宮寺は、僧寺と尼寺の関係だったようです。 尼寺としては最古の部類に入ります。
1309年の火災以降は衰退しますが、宮家の皇女を迎える尼門跡寺院となります。 皇室との結びつきが深い寺院のようです。
中宮寺・入り口

中宮寺 表御殿
拝観できるのは本堂なので、境内の他の建物の説明はありません。
調べて見ると、本堂に隣接しているこの建物が表御殿のようです。
普段は公開してませんが、不定期に公開する場合があるようです。
年代は不明ですが、江戸時代後期に建立されたようです。
中宮寺・表御殿

中宮寺 本堂
本堂は近代的な建物です。 1968年に建立され、耐震・耐火性を重視して、このような本堂になったようです。 近代的な建物ですが、日本の寺院を感じさせる良いデザインだと思います。
ここには足を組んで座った姿で有名な、飛鳥時代の如意輪観世音菩薩が安置されています。
写真では黒光りしているので、ブロンズ製かと思ったのですが木造でした...。
中宮寺・本堂

中宮寺の土塀。
広い寺院ではありませんが、参拝者は意外と多いです。
中宮寺は、法隆寺とは別の拝観料が必要です。
中宮寺

これで、一通りの見学が終了...。
紅葉を楽しみながら、レンタル自転車を停めた南大門の方に戻りましょう...。
しかし、法隆寺は広いですね...。
法隆寺・紅葉

法隆寺・紅葉


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