奈良県 藤ノ木古墳~法輪寺 ― 2023年11月24日
藤ノ木古墳
行ってみると、住宅地の中にある公園のような感じでした。
直径 50m、高さ 9m の円墳で、6世紀後半の物と考えられています。
1985年から発掘調査が行われ、未盗掘だった為に多くの副葬品が見つかります。
埋葬者は不明です。 王様では無いが、かなりの力を持った権力者ではあるようです。
見学用の窓から内部の様子が見えますが、中に入る事は出来ません。 発掘された品々は、近くの斑鳩文化財センターに展示されています。
法輪寺へ...
藤ノ木古墳から法輪寺までは、自転車で大体20分位だったと思います。
レンタル自転車は普通のママチャリですが、それほどアップダウンが無かったので特に困りませんでした。
法輪寺
法輪寺の創建には2つの説があります。 一つは 622年に山背大兄王(聖徳太子の子)が聖徳太子の病気平癒を祈願して建立したと言う物です。 もう一つは、670年に斑鳩寺(法隆寺の前身)が消失しあた後、百済開法師、円明師、下氷新物ら3人が建立したと言う説です。
当時は法隆寺の西院伽藍の、3分の2程度の規模があったようです。
江戸時代までには衰退しており、江戸時代中期に寶祐上人によって再興されました。
法輪寺 三重塔
金堂と三重塔が並んで配置されている所は、法隆寺の西院伽藍に似ている印象を受けます。
法輪寺が衰退した時でも三重塔は残っていたのですが、1944年に落雷で焼失しています。
現在の建物は 1975年に再建された物です。
内部には、平安時代に作られた、釈迦如来坐像、四天王像が安置されています。
法輪寺 西門
情報が見当たらず、何時頃の門なのかは不明ですが、1977年に修復されました。
法輪寺 塔心礎(複製)
旧三重塔の塔心礎は、三重塔を再建した時にそのまま使用されたので、これは複製です。
塔心礎は、塔の心柱を受ける礎石の事です。
旧三重塔に納められていた仏舎利も無事だったようで、現在の三重塔に納められています。
法輪寺 金堂
金堂は、三重塔に並ぶように配置されています。
法輪寺の伽藍は 1645年の台風で、三重塔以外は全て倒壊しました。
現在の金堂は、1761年に再建された物なので、江戸時代中期に再興された時の金堂でしょうか? 外観はシンプルな印象を受けます。
収蔵庫が出来るまでは、ここに仏像を安置していました。
法輪寺 講堂
耐震、耐火性を重視して、1960年に建立された収蔵庫です。
現在は、ここに薬師如来坐像(飛鳥時代)、虚空蔵菩薩立像(飛鳥時代)、十一面観音菩薩立像(平安時代)などが安置されています。
法輪寺の建物は比較的新しい物が多いですが、仏像に関しては古い物が多い印象を受けますね..。
鐘楼
案内に記載が全く無いので、それほど古い物では無いのかも知れません。
妙見堂
秘仏妙見菩薩像が安置されている御堂です。 秘仏は年に1回、特別開扉されるようです。
星祭りや、護摩祈祷が行われている場所です。 最近の主だった行事は、こちらの御堂で行われる事が多いようです。
2003年に竣工との事なので、古い建物ではありません。
地蔵堂
妙見堂の隣にある小さな御堂です。
建物は江戸時代の物らしく、安置されているお地蔵様は鎌倉時代の物です。
思いのほか、古い物のようです。
石仏
地蔵堂の隣に並べられていた石仏です。
全体的にかすれていて、輪郭が分かる程度の物が多いです。
周辺に安置されていた物が集められた感じでしょうか...。
昔は、このような石仏が道端にあり、もっと身近な存在だったのかも知れません。
小さな寺院なので、見学にはそれほど時間がかかりませんでした。
次の法起寺に行く前に、近くにある三井の井戸を見て行く事にしましょう。
三井の井戸
法輪寺から少し離れた住宅地の中にあります。
江戸時代には埋まっていた井戸ですが、1932年に発掘調査が行われました。
深さ約 4m、直径約 0.9m あります。 底の方は石積で、上の方は扇形をした「塼」と呼ばれる焼き物が使われていました。
法輪寺は別名「三井寺」とも呼ばれており、この井戸は聖徳太子が掘った3つの井戸の一つ、「赤染井」とのい言い伝えがあります。
最後に、井戸の近くに鎮座していた三井神社に挨拶して行きます。
情報が無かったので、どんな神社なのかは分かりませんでしたが、きちんと管理されていました。
さて、そろそろ、法起寺まで移動しましょう。
コメント
トラックバック
このエントリのトラックバックURL: http://hiros-info.asablo.jp/blog/2023/11/24/9677642/tb
※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。