京都府 東福寺2020年11月20日

京都府東山区の東福寺は九条家の菩提寺として 造営された寺院で、1255年に完成するまで 19年もの年月が掛かりました。
1319年、1334年、1336年と、立て続けに火災が発生しており、ほとんどの建物は消失しました。
再建後、戦国の世も無事にやり過ごせましたが、1881年の火災で仏殿、法堂、方丈、庫裡などを消失しています。 境内に「洗玉澗」と呼ばれる川が流れており、そこに架かる「東福寺三名橋」(通天橋、偃月橋、臥雲橋)は紅葉スポットして有名です。

北大門
京都駅からバスでの移動方法が意外と分かりにくかったのですが、「南5」のバスに乗って「東福寺道」のバス停で降りました。 北大門は、そこから東福寺に向かって歩くと一番最初に出会う東福寺の建物です。 門の先は東福寺の駐車場と仁王門があります。 (仁王門は素通りしましたが...)
街中に門だけが残っているような、唐突感がある門です。 桃山時代の建築物のようです。
東福寺・北大門

東福寺の入り口がある日下門に行く途中にある、臥雲橋から紅葉に埋もれる通天橋を眺めた所。
ここは人気のある撮影スポットで、拝観料を支払わないくても入れる場所です。 平日の朝 9:00 頃でしたが、既に混雑していました。
警備員が立ち止まらないよう促していたので、数枚撮影して先に進む事にしました。
東福寺・臥雲橋からの眺め

日下門
ここが東福寺の入り口の一つ、日下門です。 江戸時代に建てられた門のようです。
通天橋より先、本坊庭園(方丈)は拝観料が必要ですが、意外と自由に境内を見て回る事が出来ます。 紅葉シーズンは共通拝観券を販売しないので、拝観料が少し割高になりますね...。
東福寺・日下門

洗玉澗
通天橋の拝観料を支払って洗玉澗を見学します。 ここの紅葉は本当に美しいです。
東福寺の紅葉は混雑する事が判っているので、敬遠していたのですが、コロナの影響で海外旅行者が減ってい事から今年の訪問を決めました。 ここに来たのは実に11年ぶりです。
東福寺・洗玉澗

東福寺・洗玉澗

東福寺・洗玉澗

愛染堂
既に廃寺になっている塔頭三聖寺にあった愛染堂で、1934年の台風で倒壊しましたが、この場所に修理・移築されました。 中には鎌倉時代に造られた愛染明王坐像が安置されています。
南北朝時代の建物のようで、一階建ての多宝塔のような見た目です。
赤い建物が周辺の紅葉に溶け込んでいます。
東福寺・愛染堂

通天橋の奥にあるのが開山堂と普門院で、奥に見える建物がその入り口の門です。
この門は通天橋から繋がっているように建てられています。
東福寺・開山堂の門

開山堂
開山堂には 1280年に入定した聖一国師(円爾)が祀られています。 聖一国師は東福寺を開山した人物で、宋へ渡り多くの経典を持ち帰りました。
この建物は 1819年に焼失しており、現在の建物は 1823年に再建された物です。
通路の左側には普門院があるのですが、現在修復工事中で、庭園も左半分は見れません。
工事は 2025年まで予定されており、訪問タイミングが悪かったですね...。
東福寺・開山堂と庭園

通天橋
時間は 9::40 頃。 この時間帯でも人が少ないタイミングを狙って撮影しています。 恐らく、午後になるともっと混雑してくると思います。 ここに来るのは平日か早朝にしないと無理がありますね...。
現在の通天橋は 1959年の台風で倒壊した後、1961年に再建された物です。
東福寺・通天橋

東福寺・通天橋

やはり、ここからの眺めは最高です。
紅葉で出来た川の先に、先ほど渡った臥雲橋が見えます。
東福寺・臥雲橋

庫裏
方丈庭園の受付になっている建物です。
庫裏は 1881年の火災で焼失しており、1910 年に再建されました。
また、この建物は、昭憲皇太后(明治天皇の皇后)の恩賜建築です。
東福寺・庫裏

方丈
方丈も 1881年の火災で焼失しており、1890 年に再建されました。
方丈の東西南北には四つの庭があり、庭に配された「蓬莱(ほうらい)」、「方丈」「瀛洲(えいじゅう)」「壺梁(こりょう)」「八海」「五山」「井田市松」「北斗七星」を「八相成道」(釈迦の生涯に発生した八つの重大な出来事)に因んで「八相の庭」と呼ばれています。
なお、紅葉シーズンは共通拝観券が販売されないので、別途拝観料が必要になります。
東福寺・方丈・南庭

東福寺・方丈・東庭

東福寺・方丈・西庭

東福寺・方丈・北庭

方丈から、通天橋が良く見えます。
ここから見ても橋が紅葉に埋もれて見えます。
東福寺・通天橋

三門
国宝指定されている大きな三門です。 現在の三門は、1425年に足利義持が再建した物です。
訪問当日は特別公開されており、三門に登る事が出来たのですが、東福寺でだいぶお金を使ったので、今回は見送る事にします。
東福寺・三門

本堂
東福寺の仏殿、法堂は、1881年の火災で焼失しましたが、1934年に仏殿兼法堂として建てられたのが現在の本堂です。 非常に大きな建物です。
こちらも山門同様、内部が特別公開中でしたが、懐具合が厳しくなりそうなので今回は我慢...。
東福寺・本堂

禅堂
1347年に再建された、現存する建物としては日本最古、最大の禅道場。
大きな建物で、昔は 400人以上の僧侶が修行していたらしい。
毎週日曜日にここで座禅会が行われているようです。
東福寺・禅堂

東福寺・禅堂

紅葉スポットとしてはメジャーな東福寺。
平日の 9:00 頃でも結構人が多かったので、日時を選ばないと混雑に巻き込まれそうな場所です。
それでも行きたい場所ではありますが...。