京都府 真如堂2020年11月22日

正式名称は鈴聲山真正極楽寺で、真如堂は本堂の呼び名でしたが、そちらの方が定着しているようです。 984年、比叡山延暦寺の戒算上人が、延暦寺常行堂の本尊だった阿弥陀如来を東三条院(藤原詮子。一条天皇の母)の寝殿に安置したのが始まりです。
その後、応仁の乱で焼失、本尊は別の寺院に移り難を逃れます。 1493年に本堂が再建されますが、足利将軍家や豊臣秀吉の意向で移転を繰り返し、現在の位置に落ち着いたのは 1693年の事です。

元三大師堂
真如堂前のバス停から訪問すると、一番最初に出会う建物です。
1693年に建立だれた御堂で、元三大師良源(慈恵大師)の法要が行われる場所です。
良源は「おみくじ」の創始者とも呼ばれている人物です。
真如堂・元三大師堂

真如堂・元三大師堂

他の著名な社寺と比べると、真如堂は少し知名度が低い感じがします。
今回の訪問も、紅葉スポットを調べていたら偶然見つけたからです。
訪問して驚いたのが人の多さです。 紅葉スポットとしては、自分が想像していた以上に著名な場所だったようですね...。
真如堂

本堂(真如堂)
現在の本堂は 1717年に再建された物です。 本尊の阿弥陀如来立像は慈恵大師円仁が作った物です。 白毫を入れて完成させようとすると首を横に振り、女性の救いを頼むと首を縦に振った事から「うなずきの弥陀」と呼ばれています。
また、真如堂の呼び名は、数ある極楽寺の中で「ここが正真正銘の極楽の地」と言う意味で付けられたようです。
真如堂・本堂

真如堂・本堂

真如堂・本堂

真如堂・本堂

真如堂・本堂

拝観料を支払えば、本堂内や書院、庭園を見学する事ができます。
せっかくなので、拝観料を支払い、書院や庭園を見学する事にします。
真如堂・書院へ

真如堂・書院

書院・涅槃の庭
曽根三郎氏が1988年に作庭した枯山水庭園です。
奥に連なる石が入滅で横たわるお釈迦様を表しているようで、周辺の石が弟子達のようです。
白砂はガンジス川のようで、私のような素人にもイメージが伝わりやすい庭園です。
真如堂・書院・涅槃の庭

書院・随縁の庭
パッチワークのよう見た目が近代的な印象を与えるこの庭園は、重森千青氏が2010年に設計したものです。 所々に三井家の四つ目家紋が配置されています。
「隨縁」とは縁に従う事。 事象が縁に困って様々な現れ方をする様子を表現しているようです。
真如堂・書院・随縁の庭

三重塔
本堂、書院の拝観を終え、境内を見て回る事にします。
1817年に再建された建物です。 高さは 30m あります。
昨年まで修復工事中だったようなので、ちょうど良いタイミングに来れたようです。
真如堂・三重塔

鐘楼
元禄年間(1688 ~ 1704年)に建立された鐘楼です。
梵鐘は1759年に鋳造されたようで、第二次世界大戦中に属類回収令により供出されましたが、運よく返還されたようです。
真如堂・鐘楼

三界萬霊塔
中央に「三界萬霊塔」の石碑が立ち、それを石仏が囲みます。
真如堂・三界萬霊塔

萬霊堂
1934年に三井本家の寄進によって建立されました。 地蔵菩薩が祀られているようで、無縁仏が供養されているようです。 真如堂は三井家の菩提寺で、真如山荘も三井グループ関連の寄進による物らしいです。
真如堂・萬霊堂

薬師堂
1966年に金光院より寄進・移築されました。
病気平癒のご利益があると伝わる、薬師如来の石仏が安置されています。 石仏は元禄年間(1688 ~ 1704年)に真如堂に移されたようなので、真如堂がこの地に移った頃から存在するようです。
真如堂・薬師堂

本堂周辺の紅葉は想像以上に美しいです。
人が多いのが難点ですが、良い所は人も集まるので仕方が無い事です...。
ここは桜も綺麗なようなので、別の季節に来てみたいです。
真如堂

真如堂・本堂


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