埼玉県 荒川貯水池(彩湖) ― 2022年12月18日
荒川貯水池は、1980年に着工、1997年に完成した洪水対策、および、渇水時の水道水確保用の調整池で、鴨川から荒川への流入量を調整します。 貯水池は彩湖とも呼ばれています。
荒川貯水池の水位は下流側の水位調節堰と調整池排水門、上流側で鴨川の流入を調節する昭和水門、さくらそう水門、および、越流提で管理されています。
彩湖学習センター
ダムカードは彩湖学習センターで配布されています。
ここの展示ブースは充実しており、荒川貯水池の役割や彩湖の自然環境について詳しく説明しています。 また、屋上から周りの景色を眺める事も出来ます。
展示ブースを見終わって屋上へ。
奥に見れるのが彩湖。
手前に見えるのが人工的に作られたミニ彩湖。 人工的に作られた観察池です。
池の周辺は湿地を再現しており、植栽した物や自然に増えた植物で囲まれています。
ミニ彩湖の横に広がるのが荒川河川浄化施設のようです。
地上から見ると、ただの空き地ですが、所々に鉄製の蓋のような物が見えます。
浄化施設が地下にあるのでしょうか?
ミニ彩湖
彩湖学習センターを出てミニ彩湖へ。
大雨が降ると、この辺りは完全に水没すると思うのですが、綺麗に整備されています。
このような場所に自生する草も、少し水没した位では枯れないほど強いのでしょう。
湿地の周辺を半湿地が囲んでおり、子供の頃に遊んだ河原に似た風景を思い出します。
彩湖学習センターは少し高台の方にあり、だいぶ湖の近くまで歩いて来ました。
塔の上には四方八方に向けたスピーカーが設置されているので、防災放送をする設備でしょうか?
塔の柱をみると中間付近に「令和元年台風時の数位」と書かれた線があります。
こんな所まで水位が上がったみたいです。
大きな川のような彩湖ですが、広さは 1,18 ㎢ 。 外周は 8..5km 、一番深い所で 10.7m あります。
奥に見える大きな橋が幸魂大橋です。
湖岸は緩やかな階段状になっており、流れも無いので水辺にいても危ない感じはしません。
ウィンドサーフィンを楽しむ人が大勢いました。 水も綺麗です。
この位置から水門は見えないようです。
彩湖の湖岸は道満グリーンパークと言う公園になっており、バーベキューなども出来ます。
多分、洪水時はここも水没させるのだと思います。
彩湖中央部分にある管理橋。
平常時は水位調節堰で彩湖の水位を調整しますが、洪水初期段階になると調整池排水門が閉じられます。 更に水位が増えると昭和水門、さくらそう水門が閉じられ、鴨川の排水はポンプで貯水池の上流ブロックに集められます。 また、越流提を越えた荒川の水も貯水池の上流ブロックに溜まります。 更に水位が上がると上流ブロックから下流ブロックに流れ込み、荒川の水量を調整します。
荒川彩湖公園駐車場
一度、彩湖学習センターに戻り、バイクで上流側の公園に移動します。
駐車場内に結構深い水溜りが出来ていて走りにくかったです...。
駐車場から彩湖へは、非常に高い堤防があります。
この堤防が上流ブロックから下流ブロックに水が流れ込む時の流入提の両脇を守る堤防です。
流入提の部分はもう少し低くなっていますが、相当な雨量が無いと下流ブロックには水が流れ込む事は無いかも知れません。 疲れたので、流入提までは行きませんでした...。
上流ブロックはゴルフ場があり、大雨の時はそこに流入提の高さまで水を溜める仕組みです。
遠く対岸に荒川貯水池機場が見えます。
柱の上に立っているような、少し変わった形をしている建物です。
多分、非常時は柱の高さまで水位が上がるのかも知れません。 でも、建物内にいたら、水位が下がるまで外に出れないですよね...。
荒川貯水池は、かなり大規模な治水施設なので、全体的な役割をもう少し勉強してから訪問すれば良かったですね..。 何気ない建造物が重要な役割を持っている事が分ると、だいぶ見方が変わると思います。
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