京都府 高山寺2020年11月21日

高山寺は 774年、光仁天皇の勅願により「神願寺都賀尾坊」を創建したのが始まりと伝わります。 どうやらここも神願寺の別院だったようです。
1206年、明恵上人が後鳥羽上皇からこの地を賜り、「日出山照高山之寺」の額も下賜されました。 「高山寺」となったのはこの時からのようです。
高山寺は「鳥獣人物戯画絵巻」で広く知られており、世界遺産登録されている寺院です。

西明寺から徒歩で約10分程度で表参道に到着します。
途中、国道 162号を歩く事になるのですが、歩道が無い部分があり少し危ない感じがしました。 有名な寺院なので、も少し整備されると良いのですが...。
高山寺・表参道入り口

拝観料を支払って表参道を進むと石灯籠が出迎えてくれます。
山門の代わりみたいな感じでしょうか?
世界遺産の寺院ですが、意外と質素な印象を受けます。
高山寺・表参道の石灯籠

石水院
明恵上人時代の唯一の現存建物です。
創建時は金堂の東に位置していたようですが、1882年に現在の場所に移築されました。
明恵上人は平家一門の武家の生まれでしたが、父母の死により幼くして僧侶としての道を歩む事になります。 晩年は多くの時間を高山寺裏山で過ごしていたようです。
高山寺・石水院

石水院は小さな建物なのですが、世界遺産である高山寺は観光客が多く、出入り口付近は大変に混雑していました。 著名な場所なので、団体客も多そうでした。
正面の入り口は書院の建物で、中に入って右側に進むと石水院があります。
高山寺・石水院

現在、石水院の善財童子像が置かれている場所は、昔、春日明神、住吉明神の拝殿だった場所のようです。 有名な撮影スポットのようで、あまりにも人が多かったので少し横の方から撮影しました。 撮影マナーが悪いと、後々問題になりそうなので、人気のある場所での写真撮影は手短に済ませたいものです....。歩くのも大変な状態でした。
高山寺・石水院

石水院は質素な建物でした。 美しく作られた日本庭園がある訳では無く、自然の樹木に囲まれている感じで、丘の上から自然を眺めるような感じでした。
この場所に移築した経緯は分かりませんが、この景観を考えて移築した印象を受けます。
高山寺・石水院

高山寺・石水院

鳥獣人物戯画絵巻
原本は国立博物館に寄託されているので、展示されているのは模本です。 ただ、鳥獣戯画の特別展は人気が高く、非常に混雑するのでじっくり見るには良い場所です。
マンガのルーツとも言えるこの絵巻の作者は、意外にもはっきりしていないようで、複数の人物が関わっている可能性があるようです。
今見ても、カエルがウサギの耳に嚙みついている相撲の絵は面白いです。
高山寺・鳥獣人物戯画絵巻

遺香庵
宋から帰国した栄西禅師が茶の種を明恵上人に渡し、お茶の栽培が行われたと伝わります。
その言い伝えから、高山寺は日本で初めて茶の栽培が行われた所、お茶の発祥の地とも言われてます。 ただ、、高山寺には茶室が無く、1931年の明恵上人700年遠忌の際に遺香庵が建てられました。 多分、この門の先が遺香庵だと思いますが、普段は非公開なので入る事が出来ません。
高山寺・遺香庵入り口

書院から金堂に向かう参道の両脇は石垣になっており、寺院と言うより城郭の大手道みたいな雰囲気です。 この道をもう少し登ると右側に開山堂が見えてきます。
高山寺

開山堂
明恵上人が入寂した後、弟子たちにより御影堂が建立され、明恵上人の木像が安置されました。 御影堂は室町時代に火災で焼失しており、現在の建物は江戸時代に再建された物です。 鎌倉時代に造られた明恵上人の木像は現在でも開山堂に安置されているので、多分、木像は火災による焼失を逃れたのだと思います。
高山寺・開山堂

開山堂横の聖観音像
高台寺・聖観音像

明恵上人御廟
階段を登った高台にありました。
今でも高山寺を見守っているのかも知れません。
高山寺・明恵上人御廟

金堂
金堂は室町時代の火災で焼失しており、現在の建物は 1634年に仁和寺の古御堂を移築して再建した物です。
高山寺・金堂

高山寺・金堂

高山寺の敷地は広いのですが、建物は少なく、また質素です。
自然の山の中に寺院を創建した感じが今でも残っている感じがします。
高山寺・金堂道

境内を一回りしたので石水院側の裏参道から栂ノ尾バス停や駐車場がある方向に移動します。 裏参道は石水院の石垣に隠れているので、表参道から来ると分かりにくいかも知れません。
高山寺・石水院の石垣

左側の小さな小屋が裏参道側の券売所。
駐車場からの出入り口である裏参道は、かなり狭いです。
今はコロナの影響で観光客が少ない方だと思いますが、最盛期はここを大勢の人が通行していたのでしょうか?
高山寺・裏参道

高山寺・裏参道

世界遺産、高山寺は自然の中にあるような質素で素晴らしい寺院でした。
大きな駐車場がある事も分かったので、関西方面にバイクで出かけた時に再訪してみたいと思います。


コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://hiros-info.asablo.jp/blog/2020/11/21/9336341/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。