山梨県 塩川ダム2024年09月21日

塩川ダムは冨士川水系の山梨県が管理する重力式コンクリートダムです。
本体着工が 1989年、完成が 1998年です。 山梨県で初めて RCD工法で作られたダムです。
RCD工法は、超硬練りコンクリートをブルドーザで敷均し、 振動ローラで締め固める工法です。 一般的な機械でコンクリートの打設が出来る事から工期と工費が節約できます。
塩川ダムは重力式コンクリートダムですが、貯水砂岩に遮水壁を設置しており、ロックフィルダムを組み合わせたような珍しいダムです。

みずがき湖駐車場
まずはダムカードを配布している管理事務所近くのみずがき湖駐車場にバイクを停めました。
ただ、ここからロックフィルダム部分を見る事は出来ないので、ダムカードを貰って重力式コンクリートダムの部分を見学したら場所を移動する事にします。
塩川ダム・みずがき湖駐車場

管理事務所
少しシャレた感じの建物です。
ここでダムカードを無事に入手。
駐車場からここに来る途中、大きな建物があったのですが、訪問時はなんだか分からずにスルーしました。 後で Google Map を見たらインクラインが湖の方に伸びていたので、多分、艇庫だったのだと思います。
塩川ダム・管理事務所

管理事務所から重力式コンクリートダムの部分が見えます。
本当は県道 610号を少し歩けばもっと良く見えたと思いますが、これから大門ダムに行く事を考えると残り時間が心許ないので、管理事務所からの見学にしておきました。
塩川ダムの重力式コンクリートダム部分の堤高は 79m、堤頂長は 225m です。
塩川ダムはゲートレスなのでゲートはありません。 ダムの堤頂が県道になっており、県道の下に少し隙間があり、そこの部分が自然調節方式の非常用洪水吐になっています。
中央の建物は多分、取水施設でしょう...。
塩川ダム

塩川ダム

みずがき湖
塩川ダムによって作られた人工の湖です。
最大貯水量は 1,150万㎥ です。
名前の由来はダムがある須玉町の瑞牆山のようです。
塩川ダム・みずがき湖

奥の方にロックフィル部分が少し見えます。
ここからだと見えにくいので、ダムの対岸まで移動する事にします。
塩川ダム

湖の対岸から見たロックフィル部分です。
左岸遮水工と呼ばれている部分で、構造的にはロックフィルダムに近い感じの物です。
堤高は 48.9m、堤頂長は 399m です。 断面図を見ると、コア部分が斜めになっています。
ロックフィルダムの下流側を埋め立てて平にし、その上にみずがき湖ビジターセンターを建てているような感じです。
塩川ダム

塩川ダム

重力式コンクリートダムの部分も対岸からの方が良く見えます。
ここから見ると、ダムの中央部分に常用洪水吐が3カ所あるのが分かります。 こちらもゲートは無さそうです。
塩川ダムの主な役割は洪水調節、灌漑用水、水道用水、発電などです。
また、ダムは一定量の水量を下流に供給する事にいおり、水生生物の保護にも役立っています。
もっとも、これより上流には登れないので弊害もありますが...。
塩川ダム

鹿鳴峡大橋が見えます。
橋にしては、結構な急坂ですね...。
塩川ダム・みずがき湖

時間が残り少ないので、かなり急いで見学する感じになってしまいました。
最後の1ヶ所、大門ダムに向かいましょう。