京都府 大心院 ― 2020年11月21日
大心院は妙心寺の塔頭の一つです。 1479年、細川政元が景堂和尚に帰依して創建した寺院です。 元々の場所は、上京区大心院町だったようなので、地名にその面影が残っているようです。 天正年間(1573 ~ 1592年)、細川幽斎により妙心寺に移転され再興されます。
応仁の乱で京都が焼け野原になった後に創建された寺院のようなので、乱の後の復興とも関係があるのかも知れません。
迷路のような妙心寺境内を桂春院の方に進むと、途中、拝観可能な大心院を見つけたので拝観する事にします。 妙心寺の塔頭のほとんどは非公開なのですが、退蔵院、大心院、桂春院は常時拝観が可能なようです。 大心院は宿坊としても利用できたようですが、今でも利用できるのかは不明です。
本堂
現在の本堂は蒲生忠知(蒲生氏郷の孫)が嶺南崇六に帰依して建立した物です。
蒲生忠知は、1604 ~ 1634年の人物なので、江戸時代初期の建物と言った所でしょうか?
縁側の目の前に見える庭園は「切石の庭」と呼ばれている物です。
奥に見えるのは祖堂と呼ばれる建物です。
拝観しているのは自分だけなので、寺院内は非常に静かです。
祖堂
あまり聞いた事が無かったのですが、祖堂とは、祖先を祀る建物のようです。
1666年に建立された建物ですが、妙心寺に売却されていたようです。 大心院に返却されたのは 2003年なので、最近まで妙心寺の所有物だったようです。
寺院のやり繰りも大変そうですね...。
書院
本堂の奥にある建物で、宿坊としても使用されていた建物のようです。 訪問当日、窓は締め切られていて、人の気配は感じませんでした。
この建物の正面にあるのが阿吽庭で、第2の本堂として拝する庭園です。
こちらの庭は、退蔵院の「余香苑」と同じ、中根金作氏が作庭した庭のようです。
使い込まれた感じが良いです。
宿坊に泊まると、これで起こされたのでしょうか?
ここは、紅葉を期待するより、純粋に石庭を楽しむ方が良さそうな場所です。
理由は不明ですが、観光客がだれもいないので静かに庭を眺める事ができます。
本堂裏の中庭的な場所。
日が当たらないので、石庭とはだいぶ雰囲気が異なります。
一巡しましたが、結局、他の拝観者と出会う事はありませんでした...。
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