航空自衛隊 浜松広報館エアーパーク ― 2016年10月10日
家に帰る前にちょっと立ち寄れる面白そうな場所が無いのか探していた所、エアーパークを見つけました。 エアーパークは航空自衛隊浜松基地に隣接する広報館で、航空自衛隊の役割や過去の自衛隊機などが展示されています。 写真はあまり人が写ってませんが、人が入らないように写しているだけで、結構混んでました。 念の為。
ラインメタル対空20ミリ2連砲
有効射程距離 2000m、発射速度 1000発/分。
ドイツ製の対空機関砲で、1970 年代に M-55 の後継機選定の為数台導入されました。
対空機関砲 VADS (Vulcan Air Defense System)
結局、M-55 の後続機として採用されたのがこちらの VADS。 展示されているのはVADS II の開発用に試作された物です。
有効射程距離 1200m、発射速度 高速時:3000発/分、低速時:1000/分。
リードコンピューティングサイトと距離システムを組み合わせて航空機の位置を予測して命中精度を上げます。
F-86F 戦闘機
1955 年に米軍から供与され、三菱重工で 300機がライセンス生産されました。 F-86F は 1982 年まで日本の空をまもり続けました。 展示されている機体はブルーインパルスで使用されていた機体です。
最大速度 1085km/h、実用上昇限度 15240m、航続距離 1416km
J-47エンジン
これが F-86F の軸流式ターボジェット・エンジン。 このエンジンが1基搭載されていました。 アフターバーナー付の J47-GE-13B もあったそうです。
推力 約2767kg、全長 375cm、重量 1241kg
F-86D 戦闘機
1957 年以降に米軍から供与されました。 鼻先の黒い部分がレーダーで、敵機への接近や、空対空ロケットの発射を自動的に行う事ができました。
F-86F の派生型との事ですが、ほとんど別物と言える機体だそうです。
最大速度 1113km/h、実用上昇限度 15240m、航続距離 1416km
F-104J 戦闘機
ロッキード社が開発した戦闘機で初飛行は 1954 年です。 航空自衛隊には 1962 年から 210 機が導入され、1986 年まで使用されました。 すごく細長く感じる機体です。
最大速度 マッハ 2.0、飛行上昇限度 18290m、航続距離 3148km
J-79エンジン
これが F-104J のアフターバーナー付きターボジェット・エンジンで1基搭載してました。 J-47 と比較すると、かなり巨大化しています。 こうしてみると、戦闘機のかなりの割合をエンジンが占めているのが解ります。
推力 4536kg (アフターバーナー時は 7167kg)、全長 530cm、重量 1380kg
F-1 支援戦闘機
だいぶ現代風になってきました。 戦闘爆撃機として使用されてた F-86 の後継機として 1977 年~ 2006 年まで運用されました。
超高速高等練習機T-2 をベースに支援戦闘機として改造したもので、地上部隊の支援や対艦攻撃を目的としてるみたいです。
最大速度 マッハ1.6、実用上昇限度 15000m、航続距離 2600km
TF-40 エンジン
F-1/T-2 で使用されていたエンジンです。 2機搭載になったせいか少しコンパクトなってます。 パソコンの CPU と同じで1コアでハイスペックを出すよりも、複数コアの方が無難と言った感じでしょうか?
英国と仏国で共同開発されたエンジンになります。
推力 2324kg(アフターバーナー時は 3200kg)、全長 280cm、重量 760kg
F-2 戦闘機
2000 年から配備が開始された F-2 戦闘機です。
政治的な問題もあり、F-16 をベースに日米共同開発になった機体で、外観はF-16 に似ています。 デザインとしての美しさが良い感じです。
まぁ、戦闘機なので性能の方が重要ですが...。
V-107 救援ヘリコプター
ヘリコプターも、数多く展示されています。
幅広く使用されている機体で、陸上自衛隊では 1966 年~ 2002 年、航空自衛隊では 1967 年~ 2009 年まで運用されました。 アメリカ軍では CH-46 に呼称が変更されています。 CH-47 チヌークを短くしたみたいな感じです。
ナイキJ弾
1970 年~ 1994 年まで運用された地対空誘導ミサイルです。、
地上の統制トレーラーから発射され、ミサイル追随レーダーからの誘導信号を受けて制御されます。
速度 マッハ3、射程距離 130km、全長 12.5m
ミサイル追随レーダーMTR
ミサイル誘導に使用するレーダーです。 このレーダーから統制トレーラーにミサイルの位置情報が伝えられ、ミサイルの誘導や爆破指令が行われます。
補足レーダー ACQ
目標の捜索し、位置情報を伝えるのが役目のレーダーです。
目標追尾レーダー TTR、目標距離レーダー TRR に追尾する目標の情報を伝えます。 対空ミサイルが色々な機材と連動して成り立っているのがわかります。
朝霞の陸上自衛隊の広報館以来ですが、普段見慣れない機材があるのでなかなか興味深いです。 できれば使う事が無い事を望みます。
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